6月の花嫁

19日目 ページ19

久しぶりのこんなに激しいキスに腰が砕けそうになっているとやっとユンギの口が離れた





「…何でキスなんかすんの」


「はぁ…バカ」





よく聞け



ユンギの低くて男の人らしい声が私の鼓膜を震わせ思わずゾクリと体が震えた





「A、愛してる」





初めてユンギの口から聞いた愛の告白に頭が真っ白になる



は？え？ユンギが？私を？



スッと私から離れたユンギを見上げるとその瞬間頭に固い何かがぶつかった





「いたっ！？」


「バーカ」





私の頭に直撃した固い物体は床に転がり、痛む頭を抑えながら何が当たったのか見ればそこには白くて四角い小さな箱が転がっていた




その瞬間息が詰まった




なにこれドッキリ？ユンギ？え？待ってなにこれドッキリなの？



ゆっくりとその箱を拾い上げ信じられないと思いながらも恐る恐る箱を開ければそこにはやっぱり誓いを立てるには必要不可欠な物が収まっていて



思わず開けた蓋を閉めユンギを見ると何だよなんて面白くなさそうな顔をしたユンギが






「…知ってたよ、本当は。お前が別れるって言ったあの日が付き合って3年の記念日だったってのも」


「ゆん…」


「本当はその日に渡すつもりだったのにお前が先に爆弾ぶっこみやがったから全部パァーだわ」


「ゆんぎっ…」


「おいA」





俺と一生いろ




ユンギらしい相変わらずの自己中なそのセリフはまぁユンギらしいと言ったらユンギらしい




いつの間にか外の土砂降りの雨の音は止んで部屋は時計の音と二人の静かな呼吸音だけしか聞こえない





「…本当に…本当に私でいいの？こんな…女らしさのかけらもない私なんかで」


「当たり前だろ。俺くらいのビッグな男にはお前くらい手のかかる女じゃねぇと釣りあわねぇんだよ」





あの日みたいに満足そうに目を細めたユンギが私に近づく



その距離約3cm




…3





相変わらず白い




…2




金髪も似合ってる




…1




…私もユンギがいい




0





チュッ





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