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院長がカタリと音をたててコップをテーブルに戻した。
俺もそこでやっと肩の力を緩める。
――愛を忘れてしまった子ども。
そんな悲しいことがあっていいんだろうか。
不意に胸の奥の方で、モヤモヤとしたものがじわじわ広がっていくのを感じた。
いろんな感情が織り交ざって、徐々に渦を巻いていくような感覚だった。
…そして、気づけば頬に温かいものが伝っていた。
それが涙だと気づいて、とっさに手の甲でゴシゴシと拭う。
「……すみません、こんな…」
M「いいんです。…泣きたかったら泣けばいいんです。我慢することはありません」
院長は優しい眼差しをこちらに向け、小さな声で呟くように「泣きたくたって泣けない人だっているのですから。…その人の分まで、思い切り」と続けた。
院長の言葉に甘える訳にはいかないと思う心とは反対に、涙は止まってくれない。
――涙が止まったのは、お茶も冷めた頃だった。
「…お見苦しいところをお見せしてしまいまして、申し訳ありません」
平静を取り戻し、院長に頭を下げる。
M「いえ、気にしないでください。…むしろ、こんなに真剣に考えてくださったことは嬉しかったですよ」
院長は、微笑みながらこちらを見やる。
M「…それで。今何か決心されたことがあるようですが？」
鋭い質問に、僅かに苦笑する。
まさか見抜かれていようとは思ってもいなかった。
……そう、俺は決心した。
俺が智くんに愛情を取り戻してあげようと。
「智くんを、俺に引き取らせてください―――」
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mii(プロフ) - とても面白いです！更新待ってます！ (2015年8月10日 18時) (
レス) id: 78c4d9be48 (このIDを非表示/違反報告)
あゆあら ［移行先］(プロフ) - satoshiikoさん» はじめまして、閲覧有難うございます！楽しく読んで頂けたみたいで嬉しいです(*･ω･*)翔くん、これからも奮闘しますよ!!(･ω･)b 智くんは作ってくれるのかな？二人の料理の腕どうなるんでしょう…(笑)そんなところも含めて更に楽しんで読んで頂ければ幸いです！ (2015年3月30日 20時) (レス) id: f5c4dbb5c0 (このIDを非表示/違反報告)
satoshiiko(プロフ) - はじめまして！ 今日の昼休みに此処を見つけて、とっても楽しく拝見しました。 続きも楽しみに待っています。 頑張れ翔くん、しっかり子育てしてね。そのうち智くんが料理してくれるようになるのかな？ 翔くんより５才の智くんの方が上手かったりして^ - ^ (2015年3月30日 19時) (レス) id: 48c930074b (このIDを非表示/違反報告)
あゆあら ［移行先］(プロフ) - ティアラさん» 大好きなんて言って頂けてほんとに嬉しいです！(´ `)更に楽しんで頂けるよう頑張って書いていきます！ (2015年3月30日 13時) (レス) id: f5c4dbb5c0 (このIDを非表示/違反報告)
ティアラ(プロフ) - こんにちはー！！(*^^*) 私この小説大好きです！♪ 続き楽しみにしてますね！(^^) (2015年3月30日 11時) (レス) id: 0f06d7a82f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あゆあら x他2人 | 作成日時：2015年3月29日 21時
