【暗殺教室】君のことを見つけた【杉野友人･赤羽業】

＊19＊ ページ20

「クラス対抗球技大会！！？」


「うん、そうだよ。男子は野球、女子はバスケをするんだ。
E組は本線に出れないけどね」


運動……苦手だ。

バスケとか授業でしかやったことないよ。

それも、真面目にやってたわけじゃないし。


…と渚くんの説明を聞きながら思う。


「……ってあれ？Aさん、球技大会大会は去年も一昨年もあったのに知らないの？」


あ、やば。

確かに知らないのはおかしいか。


「う……うん。私、両方出てないんだ。
風邪引いちゃって……。
ほら、季節の変わり目は体調崩しやすいっていうじゃん？」


渚くんはイマイチ納得いっていないみたいだけど、シラを切るしかないので、笑って誤魔化す。



ところで、杉野くん以外に野球経験者はいるのかな？


「野球といえば杉野くらいかな。だから、頼れんのは彼だけだよ」


背後から声がする。


「カルマくん……いたんだ」


「んーまあね」


カルマくんは、この前と同じいちご煮オレを飲みながら返事をした。

何ですかこの人。

読心術でも習得してるんですか、怖い。

私があからさまに怪訝な顔をすると、カルマくんは私を見てニコォーっと微笑む。

？？？


「…でもさ、杉野は勝つ気なんでしょ？」


私の脳内で渦巻く『？』をよそにカルマくんはそう言った。

彼のその言葉と同時に、みんなが杉野くんに注目する。








「…………無理だよ」

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