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空いていた二つのブランコに並んで座る。
聞かないほうがいいかな。
でもね、やっぱり……
「ねえ!……あのことって」
「ん、そうだったな。話すよ」
杉野くんは、淡々と語り出した。
「俺はさ、野球部のエースだったんだ。もちろん向こうの世界で。
でも、ある日俺はエースを降ろされた」
少しも表情を変えずに続ける。
「さっき見たろ?遅いんだよ、俺の球。西内が多少ボーっとしてても反応できるくらいな」
「……うっ」
「それでも必死にやってきた。
だけど、周りにはもっと凄い奴がいて、その時思ったんだ。
好きなだけじゃどうにもならないって。
しかも、その後俺は事故でっ……」
その時初めて、彼は眉をピクリと動かした。
「……いや、とにかく。俺はこっちにいれば、下手でも大好きな野球ができるし満足なんだよ」
めんどくせーよな、俺。
苦笑いする杉野くん。
その顔がとても辛そうに見えて、なんとか助けたいと思った。
変だよね、私には何もできないのに。
だけど、杉野くんが辛そうなのは嫌なんだよ。
でも、私はなんとか笑みをひねり出すことくらいしかできなかった。
何も言わなかった。
いや、何も言えなかったんだ。
.
.
.
.
『杉野、お前にはエースを降りてもらう』
「え……!!」
その瞬間、周りの景色が一気に変わった。
悲鳴のようなクラクション音と眩しい光、体に感じた強い衝撃。
そして聞こえた、
『野球しか取り柄がないくせに』
『エース降ろされちゃったんだー。スタメンじゃなくなるのも時間の問題だね』
『カッコ悪りぃー』
そこで、俺の意識は途切れた。
.
.
.
.
嫌なことを思い出した。
昼間、西内にあんなことを話したせいか。
俺は額に滲む汗を拭い、数センチ開いていたカーテンを閉めてから、再度布団に潜った。
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鬼灯(プロフ) - 桃花紅さん» 聞きたいことがあったら書いてね! (2015年11月16日 19時) (レス) id: 0e7de1bf96 (このIDを非表示/違反報告)
桃花紅(プロフ) - 鬼灯さん» わかった!!!では、またー(o´∀`o)ノ (2015年11月16日 7時) (レス) id: 5e0fd11b7e (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯(プロフ) - お久さ〜ツイッターのことで、訳ありでできないんだ…受験勉強のことはノーコメで。あのあとちょとツイッター除いたら、名前変わってるやんって思ったわ。 あと話すときはここで。宜しく!! (2015年11月15日 22時) (レス) id: 0e7de1bf96 (このIDを非表示/違反報告)
桃花紅(プロフ) - 鬼灯さん» おおお、ホントに久しぶり!!!受験勉強どんな感じ?私、Twitterの方の名前が変わってるから気づかないかも…。今は「ちすけ」って名前になってるよ! (2015年11月15日 10時) (レス) id: 5e0fd11b7e (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯(プロフ) - お久しぶりです!地獄の補佐官です← やっと戻って来られた^^; 見たら返事ちょうだい。 (2015年11月10日 22時) (レス) id: 0e7de1bf96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃花紅 | 作成日時:2015年7月19日 9時