strawberry-46 ページ16
俺は思考を停止させたまま、家に帰った。
薄暗い部屋の中、どれくらいそのままでいただろう。
ピルルルルッ
「はい、もしもし」
『烏間だ……処理は終わった。あとは防衛省 俺たち が責任を持って、親御さんのところへ届ける』
「……そーですか」
『それにしても…な、好物に睡眠薬を入れるなんて』
「は、褒められるようなことじゃないのは分かってるから」
それに、あれは俺の好物で。
『……そうか』
…ねぇ、烏間先生。頼んだら俺の記憶も消してくれたりする?
『……それはできない。防衛省としては君はアイツを殺せる可能性があると見ている』
「……そ、じゃあいーや」
『君が急に“A彼女の記憶を消して”と言った時は驚いたが、そういう事か』
彼の落ち着いた口調が妙に俺をイラつかせて、
「なんのこと?ただ俺はAの記憶を消すのは防衛省 あんた達 にとっても都合が良いかなーって思っただけ」
と語気を強めてしまう。
『これで本当に良かっ______』
プツッ
これ以上先生の言葉を聞くと、後悔しそうで一方的に電話を切る。
ピルルルルッ ピルルルルッ
______“ただいま電話に出ることができません発信音の後にご用件をどうぞ”
「あーもしもし渚くん?Aの記憶処理終わったって」
留守電を入れて、スマホをポケットにしまった。
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桃花紅(プロフ) - すみこさん» もし良かったら、もう一つの小説もどうぞ! (2015年11月30日 17時) (レス) id: 5e0fd11b7e (このIDを非表示/違反報告)
桃花紅(プロフ) - すみこさん» 読んでくれてありがとう!めっちゃ恥ずかしいけど、感動してくれたなら嬉しいなヾ(●´∇`●)ノ (2015年11月30日 17時) (レス) id: 5e0fd11b7e (このIDを非表示/違反報告)
すみこ(プロフ) - まさか最後こんなオチとは…感動したよ!゚+。*・感。゚(゚ノД`゚)゚。動・*。+゚ (2015年11月30日 16時) (レス) id: f52ce25f50 (このIDを非表示/違反報告)
桃花紅(プロフ) - シャルさん» こんばんは、こちらこそ初めまして!感動していただけたなんて嬉しいです…ありがとうございます(*´ω`*) (2015年6月14日 20時) (レス) id: 5e0fd11b7e (このIDを非表示/違反報告)
シャル(プロフ) - 最後とても感動しました!面白かったです! (2015年6月14日 20時) (レス) id: 3a0a787c7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃花紅 | 作成日時:2015年4月2日 14時