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strawberry-42 ページ12

「ちょっと待ってて」


カルマは近くの自動販売機で買ってきた、れもん煮オレを手渡してくれた。


「ありがとう……!」


向かう先はもう分かってる。


「行くところって______」


「俺のお気に入り」


うん、知ってる。








着いたのは、学校の裏山のいつもの場所。

昼間見ている景色とは、全然雰囲気が違う。

目下に広がる街の明かり。

そこは私の知ってる街じゃないみたいで、思わずため息がこぼれた。


「綺麗……」


「でしょ?ここ、俺のお気に入りなの」


「うん、それさっきも聞いた」


この繰り返される不毛な会話に二人同時に吹き出した。


「ハハッ、俺たちほんと意味わかんねー」


「それはこっちの台詞ですー」






次第に笑いも収まって、沈黙が訪れる。

ふと、カルマを見るとバチっと目が合う。

いつもの悪戯っぽい目とは全く違う、その真剣な目に見つめられ、気まずくて目をそらした。


「A……」


耳元で低く囁かれ、ビクッとして俯く。

そんなこと御構い無しに、カルマは私の顎を支えて。







その瞬間、優しく触れるだけのキスをされた。

それは、柔らかくて温かくて、今だけの儚い幸せをそっと噛みしめるような。

たった数秒が、こんなにも幸せで永遠に感じられたのは初めてで。


……こんなにも私はカルマの事が好きで好きで堪らないんだね。


そう思うと、自然と涙が頬を伝って落ちた。

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設定タグ:暗殺教室 , 赤羽業 , いちご煮オレ   
作品ジャンル:アニメ
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桃花紅(プロフ) - すみこさん» もし良かったら、もう一つの小説もどうぞ! (2015年11月30日 17時) (レス) id: 5e0fd11b7e (このIDを非表示/違反報告)
桃花紅(プロフ) - すみこさん» 読んでくれてありがとう!めっちゃ恥ずかしいけど、感動してくれたなら嬉しいなヾ(●´∇`●)ノ (2015年11月30日 17時) (レス) id: 5e0fd11b7e (このIDを非表示/違反報告)
すみこ(プロフ) - まさか最後こんなオチとは…感動したよ!゚+。*・感。゚(゚ノД`゚)゚。動・*。+゚ (2015年11月30日 16時) (レス) id: f52ce25f50 (このIDを非表示/違反報告)
桃花紅(プロフ) - シャルさん» こんばんは、こちらこそ初めまして!感動していただけたなんて嬉しいです…ありがとうございます(*´ω`*) (2015年6月14日 20時) (レス) id: 5e0fd11b7e (このIDを非表示/違反報告)
シャル(プロフ) - 最後とても感動しました!面白かったです! (2015年6月14日 20時) (レス) id: 3a0a787c7f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桃花紅 | 作成日時:2015年4月2日 14時

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