【暗殺教室】運命のいちご煮オレ【赤羽業】

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嫌だ嫌だ嫌だ。

茅野ちゃん……杉野くんと奥田さんとも仲良くなって、学校生活が楽しくなってきたところなのに。

殺せんせーにもいつか殺すって約束したのに。


そして何より、カルマと会えなくなるなんて……そんなの嫌だよ。

引っ越しなんてするもんか。






______ン、チリンチリン



鈴の音で目を覚ます。

いつの間にか寝ていたみたいだ。

重たい体を動かして窓際へ。


「A！Aってばー」


「……ん、何」


「やっと出た。……待って携帯にかける」


数秒後、机の上の携帯が震えた。


「もしもし、なんで家にいんの」


『昼までで早退したー』


「え、なんで」


時計を見ると、昼の1時。

3、4時間くらい寝てたのか。


『なんでって、心配だったから』


当たり前じゃん、というような口調だ。


「……っありがと、」


鼻の奥がつん、として泣きそうになる。


『なーに泣いてんの』


「泣いてないよ、まだ」


まだ、って何なのとクスクス笑うカルマ。

だけど、いつもみたいにうるさい、と言える余裕はなかった。




しばしの沈黙の後。


『______聞いたよ、引っ越しのこと』


いちばん触れて欲しくなかったことだ。


『出ておいでよ、ベランダにさ。そこにいちゃ顔見えないから』


そう言って、カルマは電話を切った。

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