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『痴漢ですよね？』
阿部ちゃんがいない間に、とりあえず色々なことを聞いておこう。
私よりも少し身長が高いその男性は、私がそうやって圧をかけた風に話しかけると、途端に萎縮した態度をとり始めた。
「いやっ、僕は違くて、」
『触ってましたよね。その手を掴んで降りたんですから』
相手の首からたらりと冷や汗が流れた。
……認めてるも同然の焦りっぷりに、はあ、とため息をついた。
阿「A！ 大丈夫？！ 駅員さん連れてきたから！」
『ありがと〜』
その後は事情を説明し、男性は反省の色を見せながら警察署へと連行されていった。
全てが終わったあと、阿部ちゃんは私に「ごめん」と謝った。
阿「一緒にいたのに気づけなかった。……気持ち悪かったりしない？」
『うーん、まあ慣れてるし。駅員さん連れてきてくれてありがとね』
痴漢の被害にあったのは、実を言うとこれが初めてではない。
最初は戸惑ったけれど、何度もそういう現場に遭遇すると、否が応でも慣れてしまうものだ。
慣れるべきではないということは、自分でもわかってる。……それでも、なのだ。
だから気持ちが悪いとか、そういうのは、少しも感じない訳では無いけれど気にする程でもない。
他の人に被害を広げたくない。こんなことに慣れちゃうのは私だけでいいから。
というか、単にそういうことをする人にむかむかしてしまって、ついにとっ捕まえるという大胆な事をしてしまった。……職業柄、あまり目立つべきでは無いだろうに。
阿「Aが大丈夫ならいいけど……ていうかレッスン、遅れちゃうね」
『やっば……よし、1分でも早く行こう！！』
その後、事務所にも起こったことを説明し、遅れながらも無事にレッスンを受けることができた。
阿部ちゃんやメンバーは、その日はずうっと私のことを気にかけてくれて、帰りも家まで見送ってくれたのでした。
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こおり味(プロフ) - 美紀さん» 美紀さんコメントありがとうございます！ありがとうございます！これからもぜひよろしくお願いします！ (2020年8月11日 22時) (
レス) id: 49b60161ce (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年8月8日 20時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こおり味 | 作成日時：2020年8月1日 19時
