家政婦の雪 第２章

🔪ニコイチだからな！ ページ21

照side

佐久間の部屋に来た。
扉はすんなり開いたけど、大の字でボーッとしてる佐久間。

照 「やっぱな。 そうじゃないかと思ったんだよ」

佐 「にゃはは・・・ 照にはバレてたのか」

照 「何年一緒にいると思ってんだ？
メンバーの変化くらい、すぐ気付けるっつーの」

ホント思う、佐久間は気持ちで生きすぎてる。
今回は、何でこうなったんだ？ 静かな時間が流れる。


佐 「・・・ねぇ照、俺どうなるんだろう？」

とっても珍しい、佐久間の弱音。
元気なさそうとは思ってたけど、まさかココまでとは。

照 「不安？」

佐 「んー、わかんないんだよねー。
１人の現場が増えて、皆と会う時間減って・・・」

照 「俺も、ふっかがいないのが不安だったなー？」

俺も映画や舞台が続いて、皆に会えない時間が長かった。
作品見に来てくれたメンバーや先輩後輩の感想で、
寂しいとか思う不安はなくなったけど。

佐 「なんか家のご飯、最近は美味しくないんだよね。
Aちゃんや涼太の味が、変わったんじゃないよ！？」

照 「前と何が違うんだろうな？」

佐 「あー、阿部ちゃんに会いたーい！」

・・・そうか！ 佐久間、寂しかったのか。
佐久間の隣に座り直して、そっと肩を抱いてみる。

照 「佐久間、今どんな気持ち？」

佐 「照いてくれてるし、ちょっと元気になったかな」

照 「それさー、寂しかったんじゃない？」

佐 「そっか、寂しかったのか！」

本人が気付いてなかったか。 本当に気持ちで生きてるな。

照 「俺らは、どこにも行かないよ。 9人全員な！
佐久間は、佐久間のままでいいじゃん？」

阿 「あー、いたいた！ バームクーヘン食べよう？」

佐 「阿部ちゃんだー！ 行く行くー！」

阿部が俺らの部屋まで呼びに来た。
念願の阿部に会えて、ちょっと嬉しそうな佐久間。

阿 「ご飯の時も、顔合わせてたじゃん」

佐 「モヤモヤしてたの！ 阿部ちゃんに会いたかったんだ」

そういや独りが嫌いだって、昔どっかで言ってたな。
もう誰も、１人にさせねーからな！

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