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Watanabe side
「あ、翔太くんおつかれ」
渡「おー、さっきぶりだな」
今日のレッスンも終了して、帰ろうと事務所の扉を潜ったときAが現れた。
「あー、もしかして今日もう終わっちゃった、？」
渡「うん、その通りだな」
「…間に合うと思ったんだけどなぁ、」
そう苦々しく笑ったA。
「…ごめんね、全然レッスン参加できなくて」
そして切なそく悲しそうな表情をして言ったA。
渡「…しょうがねぇだろ、お前他に仕事あって忙しいんだから」
「…そうなんだけどさ…？」
渡「別に誰も気にしてねぇよ、お前がSnow Manを売ってきてんのは事実なんだし」
「そっか、なら良かった」
今度は少しまだ言いたいことがあるようなそんな顔で微笑んだ。
渡「それにお前うざいくらいに覚え早いんだしいーだろ」
「ねぇ、うざいくらいにってなに」
俺がそう言うとさっきとは違う顔で笑った。
表情の変化が早くて正直ちょっと怖かった、なんて…、
渡「…そーいえばお前なんで戻ってきたわけ？」
「あ〜、レッスン参加できるかなぁって思ったのと、ライブの構成の最終確認」
渡「お前やってること、アイドルじゃなくてほぼプロデューサーじゃん」
俺がネタでそう言うと、Aは少し間を置いてから"そうだね"と言った。
…間をわざと置いたんじゃないな、びっくりしたんだろう。
その証拠に、指を触っていた。
何か予想してないことを言われた時に触るAの無意識の癖。
「…なんなの、もう」
そう困り顔をして笑ったAは俺に手を振った。
「ばいばい〜、また明日」
渡「おー、またな」
なんて言ったが、俺は忘れ物をしたことに気づきまたAのあとを着いて行った。
『春川くん、お父さんの件どうなった？』
「…一応話は通りましたよ、後は最終確認したら終わります」
『そっか、ありがとね助かるよ』
「いえ…、」
忘れ物を取りに行って帰ろうとするとある部屋の一角でテレビ局のお偉いさんと話をしているAがいた。
その2人の空気はけしていいものとはいえなかった。
…てか、なんでテレビ局のお偉いさんが事務所にいんだろ。
まぁ、いっか
『そーいえばこのこと、メンバーには話したの？』
「話してないですよ」
『ふーん、話せばいいのに』
「…話すわけないですよ、このとこは知らなくていいことなんで」
そう言ったAの目はなにも写してなくて正直怖かった。
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作者名：suger | 作成日時：2022年2月19日 12時
