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Raul side
昼公演が終わると楽屋で皆がそれぞれのことをしていた。
そして、春川くんは阿部くんに隣の部屋でお説教を受けていた。
俺はその光景をドアの隙間から覗いていた
阿「はる、どうしてそんなになるまで我慢してたの」
「いや〜、ライブって楽しいじゃん？だから痛みも忘れちゃってぇ、」
えへへ、なんて可愛く笑ったけれどそれも阿部くんには通用はしていなかった。
阿「はる、俺は心配してるの。はるは我慢しすぎちゃうから痛みも辛さも、だから…」
そう言った阿部くんは少し悲しそうにしていてそれだけ春川くんのことを心配しているんだろうなって伝わってきた。
「阿部ちゃん心配ありがとね。でもおれは全然大丈夫だからさ、それに守りたいものがおれにはあるの」
「そのことしただけなの」
春川くんはそう阿部くんに伝えると険しかった阿部くんの顔も和らいだ。
そして愛おしそうに春川くんの頭を撫でた。
阿「はるも守られるんじゃなくて守る存在になったんだもんね、」
「んふ、阿部ちゃんなら分かってくれると思ったよ」
するとスタッフさんが気まづそうに部屋に来た。
『あ、すみません』
ドアの前で色々としているのがバレたのか、中から春川くんの声が聞こえた。
「あ、〇〇さん入ってきてもらって大丈夫です」
阿「なら俺はここで一旦出てくね、最終的に決まったらちゃんと教えるんだよ？」
「はぁ〜い」
そうスタッフさんと阿部くんが入れ替わるので俺は隠れる場所もなくドアの前にいた。
阿「うわっ、！びっくりした、ラウールか」
ラ「すみません、」
阿「…ラウールさ、さっきの見てたなら分かるでしょ」
バタンと音を立てて扉が閉まる。
俺らの間に異様な食う気が流れる
阿「はるさ、最年少って立場で最年少ではミスノでは最年少であった俺とも結構年齢離れてたのね」
阿「だけど今ラウールみたいに自分より下の子が出来て守りたいって思えるものができたの、だから、」
阿「はるの成長も感じられたの、ありがとうラウール。」
なんてラウールに言うことじゃないけどね、なんて笑った阿部くんは俺のことも愛おしそうに見つめてくれていた。
阿「あ、でも気をつけて？はる結構無茶な構成に変えるときあるから」
なんて少年のように無邪気に笑った。
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「…ってことで、ここんとこ結構変えようと思ってるんだけど、どう思う？」
阿部くんの言ってたことが理解できた気がする…｡
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作者名：suger | 作成日時：2022年2月19日 12時
