SnowMan/思い出 (ページ2)

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後遺症ページ2

宮舘

阿部から連絡があった。佐久間が事故にあったと。幸いこの日は全員仕事がなく、佐久間の病室に集まることができた。

「俺が前に出てなかったら…泣」
「阿部ちゃんは悪くないよ。不慮の事故だったんでしょ。」

目黒が阿部ちゃんを背中をさすって慰めている。

「ん！今佐久間動いたで！」
「マジか！」

佐久間が動いた。康二と翔太はおおはしゃぎ。

「佐久間くん、分かる？俺ラウールだよ。」
「んん…らうーる？ラウールって誰？」

「え？」

佐久間から出た言葉。全員驚きを隠せず固まった。ラウールは誰という言葉が相当傷ついたのか、泣き出してしまった。すぐにお医者さんが来て言った。

「頭を強く打ってしまって、後遺症が残っています。記憶が戻るかは分かりません。」

康二は号泣した。というか僕も泣きそう。

「佐久間、阿部ちゃんだよ、分かる？」
「分からないです…お会いしたことがあるんですか？」

必死に涙をこらえる。ふっかさんが口を開く。

「俺は深澤辰哉。」
「？」
「そっか、分かんないよね。なにか思い出せることはある？」
「えっと…」
「まだ意識がぼんやりしてる感じかな。とりあえず、俺らのことを簡単に説明しとこうよ」
「そや…な」

康二はもう顔がぐしゃぐしゃ。こういう時でも、岩本くんは頼りになる。まあ、内心は辛いと思うよ。
ニコイチなんだし。