SnowMan/思い出 (ページ1)

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悲しい事故ページ1

佐久間

今日は阿部ちゃんと飲みに行くんだ！せっかくだから20になったラウールも誘おうと思ったんだけど、
モデルの仕事があるみたいで。あっ、阿部ちゃん来た！

「ごめん！ちょっと遅れちゃった。でも、佐久間が先に居るとは…」
「失礼な！」

俺たちは横断歩道の向こう側にある店に向かって歩き出した。

「阿部ちゃんはよくこのお店いくんだっけ」
「そうだよ！焼き鳥とか美味しいんだよね」
「へー！楽しみだな」
「すぐそこじゃん」
「にゃはっ！」

そう言って横断歩道に差し掛かろうとした瞬間、角から一台の車が出てきた。俺はとっさに、1歩前に進む阿部ちゃんを後ろに突き飛ばした。

「阿部ちゃん危ない！」
「佐久間！？」
キキーッッッ！！

阿部

「佐久間！？」

俺は後ろに突き飛ばされた。そして反対に、佐久間は俺の代わりに前へ。

キキーッッッ、！！

車のブレーキ音が鳴る。佐久間は、頭から血を流して倒れていた。

「佐久間、佐久間！」

必死に話しかけても返事がない。胸に手を当ててみる。良かった、生きてはいるみたいだ。
急ぎで救急車を呼び、都会だからかすぐに到着して佐久間は運ばれた。
警察の人によると、信号のない横断歩道かつ、カーブミラーのない道だったので、
不慮の事故として処理するらしい。俺が1歩先に出ていなければ、事故に遭うこともなかったのに。