ars山コンビ(百人一首物語)OS (ページ9)

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花の色はページ9

花の色は移りにけりないたづらに我身世にふるながめせしまに
(はなのいろはうつりにけりないたづらにわがみよにふるながめせしまに)

君に長い間、恋をした

綺麗だった花も今ではあんなに色褪せている

和「おじさん、また悩んでんの」

智「はぁぁ～」

和「あんたのため息、聞き飽きた」

智「だって…」

和「好きならそう言いなさいよ」

にのが呆れたように言った

智「言えないよ」

だって、彼は大切なメンバーで

仲間で

和「それも聞き飽きた」

そんなの言い訳で

ただ、振られるのが怖くて

ずっと言えなかった

君に想いを伝えることができなくて

いつの間にかもう30代半ば

このまま、想いを伝えることができなかったら

自分はなんて臆病なんだ

和「おじさん」

智「…なに？」

和「自分を花だと思ったらどうですか？」

智「花？？」

にのにしては珍しい発言

和「花って、時間が経てば色褪せて散る」

和「花は後悔しないように、生きてると思う」

智「にの…」

和「泣かないでくださいよ」

智「泣いてねーよ！」

ジーンとはきたけど

和「頑張ってください、じゃあ、さよならー」

そう言って、にのは帰っていった

花か…

おいらだって、後悔したくない

たとえ、失敗しても

して後悔するのとしなくて後悔するのは全然違う

俺は色褪せて悲しく散るなんて嫌だ

言わなきゃ、君に

翔「あれ？智くんまだいたの？」

智「翔くん」

俺の長い間の想い、聞いてください

智「好きだ」