【降谷零】犯人と間違えられて車をぶつけられました【名探偵コナン】

あむぴっぴ6.安室 ページ6

「あれ、もしかして名前で呼ばない方がよかったですか？」


「いえ、苗字よりそっちのがいいです。」


そう言って彼女はテレビの音量を下げた。
この時間、グルメの旅やお年寄り向けのドラマしかやっていないから彼女は本当に暇していたんだろう。
彼女の腕に繋がる点滴を見ると罪悪感が襲う。


「ご家族とかに連絡しないんですか？もしくは知り合いとか…見た感じまだ誰も来ていないようですけれど…」


花瓶は俺が持ってきた花が入ったままで、見舞いの品も無さそうだ。
もう事故から数日たっているから誰かしら来てもおかしくないはずだが。
彼女は口に手を当てるとしゃべりだした


「いえ、一人の方が落ち着くので呼んでないだけです。まぁ、そのうち知り合いには知られるでしょうけど。」


「寂しいって言ってたのに？」


「そういうことに気が付かなくていいですよ」


すぐに突っ込むとジト目で言われ、思わず少し笑ってしまった。
この人、思ったより感情豊かかもしれないな。
彼女はむすっとするとすぐに話題を変えた。


「仕事は休んできたんですか？」


「はい、事情を説明したら休みをいただけました。」


「そんなうまくいくものなんですか？」


「ええ、徹夜続きなものでしたから。それも含めてでしょうね」


今まで徹夜は自分にも他の人にも影響が及ぶと注意されていても平気だと言い張っていたが、
今回の事故で認めざるを得なくなってしまった。

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