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すっかり余裕が無くなった私は、引っ越しの準備と仕事で忙しい日々を過ごしていた。
そして最近は、さっくんにスーツのことやら、男女関係のことやら、色々指摘されて、なんとも雰囲気が変わっていく私を、職場の人は物珍しい目で見ている。
「雰囲気変わったよね…彼氏できた？」なんて、勘のいい上司は私を上から下まで舐め回すように見ていうけれど、「またまた」と目線をスッと逸らす日々だ。
そんなところに、懐かしい顔が。
いつの日か私とさっくんに出会したあのイケメンな後輩くんが、ふらりとうちの部署にやってきたのだ。なにやら資料でも届けに来たのだろうけど、部署も違うし、最近会ってなかったなぁと思いながら彼を見ていれば、目があって、ぺこりと会釈される。
「どうも、お久しぶりです」
「お久しぶり…です」
うわぁ、気まずい…と思う私と裏腹、彼はあの時と変わらない様子だった。
今思えば、私とさっくんが付き合っていることを知ってるはずなのに、律儀に秘密を守ってくれているのかな。噂も回ってないし。と思い、彼を見る。
「内緒にしてくれてて、その、ありがとう」
「いいえ。彼氏さんとはうまくやってますか？」
コソコソと聞かれ、あぁ…本当良い人でよかった…と心の中で噛み締めた。
「お陰様で」
「よかった。職場では彼氏すらも居ないって事にしてるんですね」
「え、はい。なんでそれを知ってるんです？」
「坂田さん、有名だから。可愛いって」
「遠い部署まで届いてる」と、そんなことをサラリというイケメンくんに、「またまた」と呆れた声を吐く私。
「良い加減にしてください」
「本当ですって。彼氏ぐらいいるって事にしておかないと、たぶん変な虫が寄ってきますよ。僕みたいな」
彼のナチュラルな発言に私が「えっ？」と見上げると、「鈍感ですよね。坂田さん」と彼は苦笑いしてて。
「あの日の帰り際、僕坂田さんに告白しようとしたんです」
「…えぇ！嘘だ」
「本当です。ずっと可愛いなって見てたんですよ。」
彼は「あの雰囲気で気づかないのか」と鈍感な私に呆れ気味で、そんな顔を見ても私は尚信じられない。
「信じられない」
「本当。でも、どっかの誰かさんに怖い顔して止められちゃいました」
彼は更に苦笑いをしながら頭をぽりぽりと掻く。
どっかの誰かさんとは、あのピンク頭をした嫉妬深い彼のこと。
確かにさっくんのあの形相を見れば、必死になってた理由が分かる。
彼に、あはは…すみません…と笑い返した。
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minmin(プロフ) - おもち。さん» おもち。さんありがとうございます！お友達にもお話しして下さったのですね。嬉しい限りです！これからも頑張りますので、よろしくお願いします！ (2022年3月10日 1時) (
レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - たんぽぽさん» ありがとうございます^_^ (2022年3月10日 1時) (レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
おもち。(プロフ) - お疲れ様でした！この作品凄く良くて...友達にも勧めてしまったぐらい大好きでお気に入りです。これからも色んな楽しい、面白い作品を作ってくださいね！！応援してます！ (2022年3月9日 19時) (レス) @page16 id: 3b9008587b (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ(プロフ) - 覚えて頂いて嬉しいです😭これからもお話楽しみにしています！ (2022年3月9日 13時) (レス) id: 92827c91de (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - さやかさん» さやかさん、ありがとうございます！女の人が見てもこれは惚れるわ…というヒロインを目指して書いていたので、そのお言葉嬉しいです。指先の方までお付き合い下さり、本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします！ (2022年3月9日 13時) (レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：minmin
| 作成日時：2022年2月27日 0時
