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「明日から同棲ね！」というさっくんを私は慌てて止める。
「物件は！？」
「ウチ来る？って言おうと思ってた。一部屋余ってんのよね」
ご飯を食べ終えてご機嫌なさっくんは、「知ってるでしょ？あのトイレの横の部屋」と言うけど、問題はそこじゃない。
どう考えてもここのマンションの家賃だ。
私が住んでいるボロボロのマンションと打って変わって、綺麗な高層ビルのようなこのマンションに払う家賃など、想像するだけで冷や汗が出る。
お金目的でコンパに行くような女が住めたもんじゃない。
「こ、ここ！？私そんなに家賃出せない、ほらお父さんの借金のこともあるし」
「そんなん出さなくていいよ」
「…ん？どういうこと」
「だーかーら、家賃だけとは言わず光熱費も食費も、Aは何一つ払わなくていいよ。」
キョトンとした顔をしているさっくん。
私が聞き間違えたかな？と思うような好条件だ。
「またまた〜」
「ん？」
「ん？って何。冗談はよしなさいってこと。」
「え？冗談じゃないよ！俺、本気。
Aがお父さんの借金に苦しんでてコンパきてた事、俺も知ってたし、そういうのも含めて守ってあげたいなって思って付き合ったし」
「…」
「Aが毎日一緒に居てくれてくれれば、俺なんだっていいよ。もっと肩の力抜いて生きて欲しい」
正直言って、そこまで考えてくれてると思ってなかった。
「かわいーから！好きだから！一緒に住む！」とか、いつも通り言い出すのかと思って、もっと真剣に考えなさいと言うつもりが、逆に言い負かされてしまった。
さっくんの目はいつになく本気で、「俺、本気でAのこと好きなんだよ」とまで言われてしまった。
「本当に好き」
「…あ、ありがとう」
「大好き」
「照れる」
「にゃははぁ！でも、本当にAは居てくれるだけでいいから。借金の返済が済んだら、その時はその時で考えよう。Aが払わないことに負い目感じるなら、その時は受け取るし。
ただ、今は本当に居てくれるだけでいい。Aは自分で稼いだお金でいっぱいオシャレして可愛くなって？それで少しずつ返済していけばいいよ。」
「もし、もし、別れたら…」
「別れること、なんなら別れ話をすることも、100%無いから信じてみてよ俺のこと」
「…」
「Aのこと、幸せにしてあげるから」
いつもみたいに無邪気な笑顔で、にぱぁっと笑って言うさっくん。
不思議だ。心が温かい。
さっくんの言葉は、いつもに増して真っ直ぐだった。
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minmin(プロフ) - おもち。さん» おもち。さんありがとうございます！お友達にもお話しして下さったのですね。嬉しい限りです！これからも頑張りますので、よろしくお願いします！ (2022年3月10日 1時) (
レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - たんぽぽさん» ありがとうございます^_^ (2022年3月10日 1時) (レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
おもち。(プロフ) - お疲れ様でした！この作品凄く良くて...友達にも勧めてしまったぐらい大好きでお気に入りです。これからも色んな楽しい、面白い作品を作ってくださいね！！応援してます！ (2022年3月9日 19時) (レス) @page16 id: 3b9008587b (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ(プロフ) - 覚えて頂いて嬉しいです😭これからもお話楽しみにしています！ (2022年3月9日 13時) (レス) id: 92827c91de (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - さやかさん» さやかさん、ありがとうございます！女の人が見てもこれは惚れるわ…というヒロインを目指して書いていたので、そのお言葉嬉しいです。指先の方までお付き合い下さり、本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします！ (2022年3月9日 13時) (レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：minmin
| 作成日時：2022年2月27日 0時
