. ページ22
.
.
大阪に異動してきてもう1ヶ月
挨拶回りで飛び回り、岩本くんには一度も会えていない
みんなが帰ったオフィスでふー、一息入れる
昼間はあちこち出掛けてて、社内業務が溜まりに
溜まってる
まぁ、早く帰っても待ってる人がいるでも無く
人がいない方が仕事も捗る
ヒールを脱ぎ捨ててぐーんと伸びをする
「お疲れ様」
「きゃっ」突然後ろから声をかけられて驚き過ぎて
椅子から落ちた
「えっ、うわ」「えぇ？？い、岩本くん？！」
「酷い出迎えだな、ほら大丈夫？」
立たせてもらって彼をみあげる
「なに、どうしたの？」
「どうしたの？はこっちのセリフ…朝比奈さん
放置プレイが過ぎるよ」
「あ…ごめん、連絡しようと思ってたんだけど
毎日遅くて…」
「それでも、土日休み位あんだろ？」
「ごめんなさい、土日は部長とゴルフが入って」
「それは聞いてたけど、さ
朝比奈さんからの連絡待ってたら、５年くらい
放置されそうだから来た」
「流石に５年は無いよ」
「いや、怪しい…それで？まだ終わらないの？」
「お、終わります終わります」
急いで片付けて二人で会社を出る
「岩本くん、ホテルはどこ？」
「は？」
「え？」
「まさかと思うけど、俺ホテルに泊まらされんの？」
「えっ、うちにくる？の」
「ダメなの？」
「あー、足の踏み場が…」
「もぅ、ダメ、仕事ばっかりしてること
少しは反省しなさい」
「わ、かった！でも約束して、絶対引かないって」
「それは約束できないな」
「えー、そんなこと言わないでぇ」
「ふふ、おいで」そう言って彼の左下に収まり
彼の腰に手を回す
「朝比奈さん飯は？どうせ食べてないんだろ？」
「食べてないです…なんでそんなに分かるの？」
「ほんと、仕事はできるのに、バランス悪いよね
これだから、ほっとけないわ」
「ごめんなさい、ちゃんと仕事落ち着いたら
やろうとは思ってたんだけど」
「はい、はい、じゃあ、まず開いてるスーパーどこ？」
惣菜やビールを買って家に帰る
エントランスにつくと「結構いい所じゃん」
「なんか、分譲の借り上げ社宅なんだって」
「へぇ」
「ほんと、ごめん、散らかりまくりですけど、どうぞ」
「お邪魔しま…す」
ほんと、お願い引かないで
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 221人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おさと
| 作成日時：2022年10月27日 14時
