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大通りまで走り出ると
二人で並んで幹線道路沿いを歩く
「岩本くん、別れて下さい」
「うんって言うとおもう？」
「あのさ、わざわざ年上の遠距離女選ばなくても
貴方なら相応な相手すぐに見つかるでしょ？」
「それは俺が朝比奈さんに不相応って言いたいの？」
「ちがう、勿体無いって言ってるの！」
「勿体ないってなにが？」
「だから！若くて可愛いこいるでしょ？岩本くんなら」
「やだ、俺は朝比奈さんがいいの！
言ったでしょ？俺が安心できるまで側にいるって」
「じゃあ、どうしたら安心するのよ！」
「んー、結婚したらもしかしたら安心できるかな？
でも俺結構ヤキモチ妬きだから、一生安心できない
かもね…」
「は？なにそれ、笑えない冗談やめてよ」
「なんで？
まぁ、いますぐ結婚してなんて流石に言わないけど
俺たち付き合ってるけどまだ始まってねーじゃん」
「いや、あのね？最初からわかってたでしょ？」
「なにが？離れること？まぁ、そりゃ毎日会いに
行くのは無理だけど、付き合っていくことは
できるじゃん」
「…本気で言ってんの？」
「俺、嘘で付き合うなんて言わないから」
「なんで、私なのよっ」
「そんなの、好きだからでしょ」
「どうして？」
「可愛いから」
「揶揄って楽しい？」
「揶揄ってないよ、そっちこそなんで信じないの？」
「嫌じゃないの？」
「何が？」
「私と付き合ってるなんて知れたら色々噂されるし
陰口だって言われるよ
わざわざ面倒に巻き込まれなくたって良いじゃない」
「じゃあさ、朝比奈さんと付き合える相応な男ってのは
誰？社長クラス？それとも重役？
みんなジジイばっかだし、既婚者だらけだぞ！
それが朝比奈さんに見合う男なの？」
そう言ったら
「ぶっ」て吹き出して笑った
「もう汚ねぇな、ちゃんと口に手を当てなさい」
「お母さんみたい」
「朝比奈さんは子供みてー
よく泣くし、意地張るし、素直じゃないし」
「それなら」
「もぅ、うるさい、こう言う時は黙って目を瞑るって
教わんなかった？」
「そんなこと教わったことないもん」
「じゃあ、これから俺が教えてあげるだから黙って…」
彼女のふっくらとした唇に触れてキスをした
end
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作者名：おさと
| 作成日時：2022年10月27日 14時
