▽ ページ9
部屋に戻ると、Aはまだ泣いていて。
阿部ちゃんや舘様が話しかけても精気の宿ってない人形みたいな、心ここに在らずっていう感じだった。
「…、A。」
グイグイっと自分の目に浮かぶ涙を拭ってAの前に座る。
『…………』
「ありがとう。どんなことがあっても、俺らとずっと一緒に居てくれて。」
俺ら以上にAに対しては世間の当たりも強くて、嫌な思いも苦しい思いも辛い思いもしてきたA。
でも当の本人は何かあるたびにそれは自分のせいだから、自分の努力が足りないからって。
そこから、あたしのせいで、って言うことが増えたんだと思う。
『………っ、』
「Aがいたから俺は頑張って来れたんだよ。」
『あたしなんかいなければ…6人はもっとちゃんと認められてたんだよ、』
「そんなことないって、A。」
『…あたしのせいだよ、っ、！！！あたしのせいで6人が認めれないんだっ！！！！！』
「違うっ！！！！」
取り乱すAの両頬を抑えて、しっかりと目を合わせて。
「………違うんだよ、A。」
Aはきっと、自分を抜いた俺ら6人が認められなかったことが一番嫌だったんだ、ってその時に初めて気付いた。
自分のせいでデビュー出来ないって言われたことはもちろんだけど、それよりも一番、
三人が加入することで、俺らの力不足だとか、なにかが足りないだとか、そう言うことを言われるんじゃないかって。
それは全部全部自分の力不足なのに、って、そう思ってるんだ。
「三人が加入してくれるのは俺らが強くなるため。もっとSnow Manを強くしていくためなんだよ。A。Aが認められてないから、とか俺らが認められてないから、とかじゃなくて。」
それを分かって欲しかった、どうしても。
『三人が嫌なわけじゃないの……っ、でも、それでふっかたちがまた何か言われるのが嫌、』
「うん、」
知ってるよ、俺。三人が加入するのが決まった直後にどうしたら三人が萎縮せずにいられるかな、とか照と考えてたんでしょ？
Aは本当に優しい子だからさ、俺らのことを考えすぎちゃうんだよね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2042人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みく - 久しぶりの更新嬉しいです！これからも頑張ってください！ (2019年10月14日 1時) (
レス) id: c2ed4fd3f6 (このIDを非表示/違反報告)
mio(プロフ) - わかなさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！これからも更新頑張りますo(^o^)o (2019年10月13日 12時) (レス) id: af15b45d5c (このIDを非表示/違反報告)
mio(プロフ) - みくさん» リクエストありがとうございます！書かせていただきますね^ ^ (2019年10月13日 12時) (レス) id: af15b45d5c (このIDを非表示/違反報告)
わかな(プロフ) - この作品が占ツクの中で1番大好きです！更新頑張って下さい！ (2019年9月27日 8時) (レス) id: 5126a5fd17 (このIDを非表示/違反報告)
みく - 主人公さんが、他のグループ(キンプリとか)をかっこいい！って言ってるのに嫉妬するSnowManを見たいです！！ (2019年9月16日 19時) (レス) id: c2ed4fd3f6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mio | 作成日時：2019年7月31日 17時
