すのーがーる！２

忘れないで ページ22

〈阿部side〉

深澤「あれ〜Aまだ？」



出た。控え室に入って早々ふっかのAがいるかの確認。(笑)



岩本「A、今日はテストだから遅れてくるって言ってたよな？」



そうそう。Aは現役大学生だからね、テストがあって忙しいんだよ。



深澤「あーそうだったわ。」



宮舘「ちゃんと解けてるかな。」



「まぁ、数日前にテスト範囲教えた時は大分解けてたから大丈夫だと思うよ。」



渡辺「じゃあAが帰ってくるまで人狼ゲームでもするか！」



向井「いいっすねー！」



佐久間「やだーー！俺また処刑されるじゃん！」



ケラケラ笑いながら話していると、Aからそろそろ着くよ、ってメールが来て。



深澤「お、じゃあ今日は誰が行く？」



岩本「この前俺と佐久間が行った。」



「じゃあ、俺行くよ。」



宮舘「じゃあ俺も。」



Aが遅れて来る時はいつも、誰かがお迎えに行くんだけどさ。



今回は俺と舘様の二人。



「じゃあ行ってきまーす。」



宮舘「A疲れてるかもね。」



「絶対疲れたーー！！舘様ーー！って抱きついて来るよ(笑)」



なんて言いながら下まで降りて、少し歩くとAの姿を発見。



「A〜〜！」



大きく手を振ると、いつもみたいに走って勢いよく俺の胸に飛び込んで来た。(笑)



「お！今日は舘様じゃなかっ………A？」



俺にギューっと抱きつくAの肩は震えていて。



『っひ、ぐすっ…』



その時になって、初めて泣いてるんだって分かった。



舘様と目を合わせて、泣きじゃくるAをとりあえず中に入れる。



人があまり来ないスペースに置いてある椅子に座りながら、Aが落ち着くのを待って。



みんなが心配するといけないから、と舘様がふっかに今の状況をメールを送って、しばらくしてから戻ると伝えてくれた。



何も話さないAに俺らから無理やり聞き出すのも良くないだろうと思いながらも、何があったのか不安で。



だから、目線を合わせてただ背中をさすったり頭を撫でたりすることしか出来ない俺ら。




『…っ、ごめん、っ』



しばらくして落ち着いたのか、そう呟いたAに二人で首を大きく横に振る。



「ううん、大丈夫だよ。」



宮舘「少し落ち着いた？水買ってこようか？」



立ち上がった舘様の服の裾をつかんで、行かないで、って弱々しく言うAに俺らの不安はさらに大きくなった。

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