ウソつき ページ41
〈ラウールside〉
Aちゃんは、ウソつきだ。
と、いうより僕の前では一切弱音を吐かないから、いつも大丈夫って言うんだ。
だから、今だって
「Aちゃん、ほんとに大丈夫?」
『んー、大丈夫。ちょっとはしゃぎ過ぎた、(笑)』
って強がるんだ。
ソファーに座ってお水を飲むAちゃんは、さっき外での撮影を終えて戻って来たんだけど、具合が悪そうで。
『いや〜…もう、ねダメ。(笑)外ではしゃぐとすーぐバテちゃうんだな〜…』
ヘラヘラ笑っているけど、その顔はどこか辛そうで。
これが舘様とか阿部ちゃんの前だったら素直に辛い、とか言えるのかな。
「……Aちゃんのウソつき。」
『…え?』
違う。こんなことが言いたかったんじゃなくて。強がらなくていいよ、とかそういう優しい言葉をかけたかったのに。
「辛くても…しんどくても、大丈夫じゃなくても、いつも大丈夫って言うから…」
『そんなこと、』
「たしかに僕はAちゃんよりずっと年下だし他の人に比べたら頼りないけど!…だけど、Aちゃんを支えたいって、」
前も、そうだった。Aちゃんが過呼吸を起こしたあの日も僕が一番最初にAちゃんを見つけて。
その時も、大丈夫、って無理やり笑顔を作ってた。
『ラウール…』
Aちゃんは、少し驚いた顔をしていたけれど。
『…ありがとう、ラウールはあたしの横にいてくれるだけで十分支えて貰ってるよ。頼りなくなんかない。』
僕の頭を撫でて、ニッコリ微笑むAちゃん。
「Aちゃん…」
『だから…ラウール…は…』
急に僕を撫でるその手から力が抜けて、Aちゃんの目もゆっくり閉じていく。
「えっ!?Aちゃん?!」
さっきよりもグッタリとしているAちゃんの身体はすごく暑くて。
夏バテになったんだと思ったけど、もしかしてこれ、熱中症じゃない?
「Aちゃん、体冷やすよ!」
近くにあったロックアイスで体を冷やしていると。
岩本「あっちーー!!まじで溶けるかと思、」
「照くん!阿部ちゃん!」
二人が戻って来て。
阿部「え?ラウールどうした?」
阿部ちゃんがすぐにAちゃんの方に駆け寄って、テキパキと照くんに指示を出した…と思いきや。
阿部「ラウールはAに声かけてあげて!」
僕にも、Aちゃんを助けるお手伝いを任せてくれたんだ。
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美紀 - SnowMan大好きです最高です亮平くんと涼太君と翔太くん寄りのオール担当です更新大変だと思うけど頑張ってください応援してます (2019年7月29日 15時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - 皆の紅一点ちゃんへの好き好き度がわかる感じがすごく好きだし、もうなんか、好きです(語彙力皆無)。 (2019年6月21日 0時) (レス) id: 083744144f (このIDを非表示/違反報告)
mio(プロフ) - なみさん» わ〜嬉しいです、、、(涙)年齢は違えど元最年少と現最年少のコンビを書いててこっちも楽しいです!(笑)また二人の話も書いて行きますのでお時間があるときにぜひ覗いてみてくださいo(^-^)o (2019年6月20日 0時) (レス) id: af15b45d5c (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - ラウちゃんと紅一点ちゃんの関係性がとても好きです(頭抱え←) (2019年6月19日 9時) (レス) id: 083744144f (このIDを非表示/違反報告)
mio(プロフ) - s14101602498さん» ありがとうございます(*^o^*)次のお話で書かせていただきますね! (2019年6月17日 23時) (レス) id: af15b45d5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mio | 作成日時:2019年5月30日 23時