内緒で紅一点してます

▽ ページ37

渡辺side





貴「では、お願いします！翔太先輩」


『んだよ、翔太先輩って笑』





お風呂から上がったAとスキンケアをする事に
Aは隣に正座して目を輝かせている





貴「何このスチーマー見た事ない！」


『最新のスチーマー、ほらここ来て』





スチーマーと俺でAを挟む形に座らせた




貴「うわっ、見て、湯気！」


『蒸気だよ、知らねぇの？笑』


貴「あっち、熱い！」


『近ぇよ笑』




おでこに手を当てて俺の方に引き寄せると
自然とAの体重が俺にかかってくる






貴「わぁ、おおおお」


『どう？いい感じ？』


貴「最高、眠くなるね」


『気持ちいいよな』


貴「うん」





目を瞑っているAの頬は赤くなっていく
15分経ったのかスチーマーが音を立てて切れた




『ん、終わったよ』


貴「…」


『おい、A？』






俺に体重をかけたまま、寝てしまっているA






『仕方ねぇな、お前は…』






濡れている顔を拭き取り、化粧水や乳液を付け
寝室へと運んだ





『お前と居ると、嫌なこと全部忘れるわ笑』


貴「…ん」






気持ち良さそうに眠るAの頭を撫でて
再びリビングへと戻りスキンケアを続けた







『つーか、俺は何処で寝ればいいわけ？』







康二の時は、一緒に寝ようやーって言われて
同じベッドで寝てたんだけど…







『もう、ソファーでいいや』







ソファーに横になり、
ふと目に入ったアルバムらしき物






『あいつの、小さい頃とかめっちゃ気になる』








伸ばしかけた手を止めて、またソファーに倒れ込む








『今日はいいや、また今度見よう』






自然と眠くなった瞼を閉じた

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