君がいなくなっても-3- (ページ16)

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松村北斗side

デビューまであと1ヶ月切った頃

突然だった

『.....っ、ほくと、もう終わりにしよ、』

彼女からその言葉が出ることに驚いた

でも、いつかは来るんだろうなって覚悟もしてた

「ん、いいよ。終わり。ちゃんと素直になったね。」

あっさりとした返答に、目をパチパチしてる

「分かってたことだし。離れるって言うなら俺はAの恋を応援する。」

『なんで、そんなっ、』

「引き止めた方いい？」

って聞くと、大きく首を横に振る

「でしょ、だからいいの。」

『北斗...。』

「でも最後に、1回だけハグしていい？」

本音は離したくないけど、今まで正直になれなかったAがこの決断をできたことが嬉しい

デビューはこんなにも人を変えるのか、って思う

『ん、』

恋人として最後のハグは甘い香りがした

Aが居なくなった、もう来ることはほぼ無いだろう部屋は静かで、暗くて

「あー、やっぱり引き止めれば良かったかなぁ、」

俺がAのこと本気で好きなように、Aも深澤くんのこと本気で好きだったってことだよな、

田中「何北斗、珍しいじゃん。」

なにかで寂しさを埋めたいのか、気づいたら普段電話なんてしないメンバーに電話をかけてて

「飲みいかね？」

田中「...！？いいけど、俺今慎太郎といる。」

「じゃあ3人で、いいとこ教えてよ。」

A、幸せになんないと怒るからな