君がいなくなっても

012. ページ14

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事務所に着き、すぐ会議室に向かう。



そこにはジャニーさんと、滝沢くん。




『私っ...。』



ジャ「これが届いた。」



滝沢「...っ！まだ花巻には...。」



ジャニーさんが私に差し出した手紙には、目を逸らしたくなるほど沢山の誹謗中傷が殴り書きされていた。



血糊が付けられ、カッターの刃も入っていたらしい。



それも、一通ではなく沢山。



『...これが現状ですよね。分かってます。』



ジャ「メンバーに伝えるか？」



『伝えないでください。迷惑はかけたくないので。...弟にも言わないでください。』



私はこのことを1人で抱えることにした。



『...ただいま。』



家に帰れば、ソファに座り私の帰りを待ってた双子の弟。



弟「おかえり。大丈夫？顔色悪くね？」



すぐ変化に気づくなぁ。



『大丈夫だけど。』



弟「...そう。なんかあったら言ってよ。俺暇だし。」



『暇ではないでしょ、仕事あるんだから。』



弟「あるけど、Aに比べたら全然。」



顔に悔しいって書いてある。



『滝沢くん褒めてたよ、頼りにしてるって。』



弟「...まじ！？」



『...単純。』



弟「うるさ。」



こうやって、弟と話してる時間が何気に好きだったりする。



弟「あ、てかさ、腹筋太鼓どうすんの？」



滝沢歌舞伎と言えば腹筋太鼓。



女の私は流石に参加出来ないし。



『あー、それは篠笛することになった。』



弟「篠笛？」



『横笛っていえば伝わる？』



弟「あ、分かった。A出来んの？」



『できるかじゃなくて、やるの。』



って私のダンスの先生が教えてくれた。

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