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「もっとしてってよがってたの、ちょーかわいかったのに覚えてないの?」


「お、覚えてない....」


「そっかぁ」










彼は残念そうな顔をして「じゃあ思い出す為にもう一回する?」なんて言いながら体を起こしていた私を引っ張って寝かせ、上に覆い被さった。











「せっかくしたのに覚えてないだなんて、俺も寂しいからさ」


「待って待って待って、!」


「何?」


「本当にしたの....?付き合ってないのに....?」










私の言葉にぽかんと口を開けて数秒固まった彼。
そしてすぐに「あぁそういうタイプね」なんて言って笑って見せる。











「じゃあ付き合う?」


「え....?」


「俺はいいよ」


「ラウールくん、私のこと好きなの、?」


「うん、好きだよ」











そう言いながら私の唇を塞ぐ。
そしてされるがまま体を重ねた。






そして始まったハイスペックな彼とのお付き合い。
現実なのか分からなくて未だに夢見心地だったけれど、毎日のように『好き』と伝えてくれるからどんどん心が満たされていって。
いつの間にか身も心も彼を求めるようになった。


そんな絵に描いたような幸せが歪み始めたのは、夢見心地な感覚に包まれてから1ヶ月程経過した頃。










「これから会うの水曜日固定にしてもいい?」


「え、どういうこと?」


「最近接待とかで色々時間が取れなくて。Aには会いたいけど、急に会えなくなったりとかは寂しいじゃん?だから水曜日って決めておいてくれればその日は予定入れないように出来るし、確実にAに会えるなぁって」










私は彼の提案を快く飲み込んだ。
単純に忙しい合間を縫って私との時間を作ってくれることが嬉しかったから。










「本当はAとは毎日でも会いたいんだよ」










悲しそうに笑う彼を見たら心臓がきゅんと揺れる。
こんなに想ってもらえるなんて、凄く幸せ者だ。











「これあげる」


「もしかして....合鍵?」


「うん。いつ来てもいいよ。なんなら私より先に来ててもいいし、自由に寛いでていいし!」











鍵を渡すと彼は「ありがとう」と優しく笑った。
この時の私は、彼と両想いになれたことに舞い上がっていたんだ。



それから約束どおり毎週水曜日に会う私たち。
週に一度しか会えないのは寂しいけれど、会えない分水曜日には何度も体を重ねて愛を確かめ合った。

それだけで十分幸せだった。




それなのに。




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ぴぃ - 残してくださって嬉しいです。またいつか戻って来てください。お返事ありがとうございました! (2021年12月30日 22時) (レス) id: 78b15a02bd (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - ぴぃさん» ぴぃ様、驚かせてしまって申し訳ないです( ; ; )今後手が空き次第、過去作品の加筆修正を行う予定ではありますが、全て残しておくつもりですので楽しんでもらえたら嬉しいです^^コメントをくださったこと、とても嬉しく思ってます◎ありがとうございます! (2021年12月28日 22時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ - ぴぃと申します。この作品にやっと勇気を出してコメントしたら、休止されると知り寂しくなっております。長編作品、どれも続きが気になっていつも楽しみでした。作品残しておいていただけたら幸いです。何度も読み返したいです。 (2021年12月28日 2時) (レス) id: 78b15a02bd (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - ぴぃさん» ありがとうございます!楽しんでもらえたなら良かったです( ; ; )別の作品も楽しんでもらえますように....🙏🏻 (2021年12月22日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ - 完結お疲れ様でした!青のクズホストも好きですが、やはり紫さんのクズ社員が一番好きです♡また短編集も思いつきましたらしてくださると嬉しいです! (2021年12月20日 22時) (レス) id: 6570e0ebc0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:cleam | 作成日時:2021年11月11日 22時

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