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「お前さぁ、Aちゃんのことどう思ってんの？」
「どうって？」
「狙ってんの？」
................目の前にいるのでもう少しオブラートに包んでくれませんかね。
恥ずかしくて逃げ出したい私と、このまま聞いていたいという私が混在していて内側が大混乱だ。
「狙ってるとか言うなよ....」
先輩は白い肌をほんのり赤く染め、3秒だけ視線を交える。そしてまた目を逸らして恥ずかしそうに下唇を噛んだ。
「可愛いって思ってるから一緒に来てんだろ？」
「やめろよ」
「変なサークルノリにしたくないんだよ」とグラスに口を付けて、むぅっと不機嫌そうな顔をする。
それを聞かされてる私の心臓は死ぬほど暴れ回っていて、苦しくて涙が出そうなくらいだった。
...
その日の帰り道。
私を送ってくれるという佐久間先輩。
店先で茶化され恥ずかしさを背中に感じながら、店を後にする。行きの道とは状況も気持ちもまるで違っていた。
終始無言の帰り道。
よく喋る佐久間先輩が大人しくなるから余計に緊張度合いが高まっていく。
街灯に照らされた2人の影。
先輩の手の影と私の手の影がゆっくりと重なり、握られた手をそのままポケットに入れられた。
どうしようもなく、ドキドキしてしまう。
「ごめん」
「え....？」
「今日、2人だと思ったっしょ？」
そう言う先輩の横顔は少しだけ寂しさを帯びている。
「えっと....まぁ、ちょっとだけ2人じゃないんだーって思っちゃいましたけど、」
「んにゃはは、だよねぇ。実はAちゃんのこと誘ってるの、サークルの皆にバレちゃってさ。『じゃあ皆で飲もうよ』みたいな展開になっちゃったから、断るに断れなくて」
「ごめんね」と視線を下げる。
「全然。佐久間先輩人気者だから仕方ないですよ」
「そんなことないよ。最近1人飲みが定番化してきてる俺だよ？」
「えー？そうなんですか？」
「まじまじまじ。あ、今さみしーとか思ったろ〜？」
「思ってな....くはないです」
「あー！」なんて言いながらもう片方の手で、私の髪をわしゃわしゃと乱す。
「わー！髪ぐちゃぐちゃじゃないですか！」
「俺を寂しい人間にした罰だ！」
「うわーっ！やめてくださいよ！」
何度も髪を乱すから、自然と笑顔が溢れていった。
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ぴぃ - 残してくださって嬉しいです。またいつか戻って来てください。お返事ありがとうございました！ (2021年12月30日 22時) (
レス) id: 78b15a02bd (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - ぴぃさん» ぴぃ様、驚かせてしまって申し訳ないです（ ; ; ）今後手が空き次第、過去作品の加筆修正を行う予定ではありますが、全て残しておくつもりですので楽しんでもらえたら嬉しいです＾＾コメントをくださったこと、とても嬉しく思ってます◎ありがとうございます！ (2021年12月28日 22時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ - ぴぃと申します。この作品にやっと勇気を出してコメントしたら、休止されると知り寂しくなっております。長編作品、どれも続きが気になっていつも楽しみでした。作品残しておいていただけたら幸いです。何度も読み返したいです。 (2021年12月28日 2時) (レス) id: 78b15a02bd (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - ぴぃさん» ありがとうございます！楽しんでもらえたなら良かったです（ ; ; ）別の作品も楽しんでもらえますように....🙏🏻 (2021年12月22日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ - 完結お疲れ様でした！青のクズホストも好きですが、やはり紫さんのクズ社員が一番好きです♡また短編集も思いつきましたらしてくださると嬉しいです！ (2021年12月20日 22時) (レス) id: 6570e0ebc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2021年11月11日 22時
