1番人気の男 × 紫 ページ1
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「はぁよ〜」
ふにゃふにゃとした顔で挨拶をしながら入ってくるこの男。営業課の深澤辰哉。
甘い言い回しと女の子の扱いはお手の物。
「あっ、髪切った？」
「え、すごいですね！毛先ちょっと切っただけなのに気付いてくれるなんて！」
「そりゃ気付くよ〜俺よく見てるもん」
「え....」
「かぁいいね、似合ってる」
どう考えても気付くわけない。
昨日とちょっとヘアアレンジ変えてるくらいじゃん。
なんて朝から甘ったるい声を聞かせられて気分の悪い私は、いつもよりも強めにキーボードを叩いた。
「Aちゃん、おはよ」
向かいの席に座って頬杖をつきながらへらっと笑う顔が見える。今日もいつものようにそんな顔を一瞥して、またパソコンの画面に目をやる。
「おはようございます」
「Aちゃん、今日もかぁいいね」
「....」
「あれ、照れちった？」
「照れてませんけど」
多分この営業課にこの男を嫌いな人はいない。
嫌いなのは私くらいなもんだろう。
苛立ちからか、キーボードを叩く音は強さを増す。
「そんな強く叩いたら壊れちゃうよ」
「イライラしてるんです。気にしないでください」
本当に嫌い。
チャラチャラしてて、皆に好かれてて、
極め付きは....
「今月の営業トップも深澤..................」
貼り出された営業成績表。
長く伸びたグラフの一番下には相変わらず深澤辰哉の名前があって。
私がストレスを感じている一番の原因はこれ。
「あら、今月も俺トップ？まーじかー」
ホワイトボードの前で立ち尽くしている私の後ろに立った彼は飄々としていて、まるで「トップなんて取るつもりじゃなかったのに」とでも言われているようで余計に腹立たしい。
.....こっちは毎月毎月必死でやってんのに。
軽々と越えられて嫌悪感しか湧かない。
「Aちゃん惜しかったじゃーん。あと3件で俺に勝てたのにね」
これは煽りと取って差し支えないだろうか。
「俺が営業課来る前まではAちゃんがトップだったわけでしょー？最近どうしたの？」
「............調子が悪かっただけです」
「ずーっと調子悪いんだね？」
ふはっと笑いながら私の顔を覗き込む。
本当、大嫌いな男。
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ぴぃ - 残してくださって嬉しいです。またいつか戻って来てください。お返事ありがとうございました！ (2021年12月30日 22時) (
レス) id: 78b15a02bd (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - ぴぃさん» ぴぃ様、驚かせてしまって申し訳ないです（ ; ; ）今後手が空き次第、過去作品の加筆修正を行う予定ではありますが、全て残しておくつもりですので楽しんでもらえたら嬉しいです＾＾コメントをくださったこと、とても嬉しく思ってます◎ありがとうございます！ (2021年12月28日 22時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ - ぴぃと申します。この作品にやっと勇気を出してコメントしたら、休止されると知り寂しくなっております。長編作品、どれも続きが気になっていつも楽しみでした。作品残しておいていただけたら幸いです。何度も読み返したいです。 (2021年12月28日 2時) (レス) id: 78b15a02bd (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - ぴぃさん» ありがとうございます！楽しんでもらえたなら良かったです（ ; ; ）別の作品も楽しんでもらえますように....🙏🏻 (2021年12月22日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ - 完結お疲れ様でした！青のクズホストも好きですが、やはり紫さんのクズ社員が一番好きです♡また短編集も思いつきましたらしてくださると嬉しいです！ (2021年12月20日 22時) (レス) id: 6570e0ebc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2021年11月11日 22時
