＊59 M.Side ページ29
.
お化け屋敷から出てみると、あっという間に日は暮れてた。
ああ、お化け屋敷でのAちゃん
マジやばかったなぁ、なんて。
.
だってさ、時折『キャッ』なんて俺にしがみついて来たり、ウルウルした瞳で俺を見つめたり
本当可愛すぎんじゃん？
そんなAちゃん見て何も思わないと思う？
.
外でのライトアップされた景色に思わず酔いしれてしまう。
あ 「あっという間でしたね」
そう笑顔で、言う彼女がまた可愛すぎてもう。
.
まだ一緒に居たい。
つうか帰したくない。
.
目 「ねぇ、最後にさ」
目 「アレ、乗らない？」
せめて、最後くらいはロマンチックな空間を楽しませて欲しい。…いい？
.
そしたら彼女は嬉しそうに『ぜひ乗りましょう！』って、俺を見つめた。
.
沸沸と蘇る記憶。
初めてだったこんなの。
テレビ局でたまたま出会ったその日からその笑顔に目が離せなかった。
.
純粋に『一目惚れ』だった。
.
だから、阿部ちゃんの彼女じゃないって
分かって正直ほっとしたんだ。
『面白い子』そう濁していたけど、本当はずっと、ずっと会いたくてたまらなかった。
.
うわっ、俺やべーわ。
.
全てはこの、悲しいくらいに
ロマンチックな風景のせいだと思おう。
.
あ 「ここからの景色すっごく綺麗ですよ！」
.
無邪気にはしゃぐ彼女に胸がバクバク言って…
だから、これ以上は踏み止まろう
そう思ってたのに君はズルい人だね？
.
あ 「目黒さんって可愛い方なんですね」
.
その笑顔ほんとに反則。
Aちゃんの、せいだからね？
.
もうこれ以上は、戻れない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1286人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くろーばー。
| 作成日時：2020年9月10日 20時
