＊49 A.Side ページ19
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『阿部さん。…すいません。
本日の収録時間急遽、変更になりまして』
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そうマネージャーから伝達が入ったのは
Aちゃんにお店に行く、と伝えた
ほんのわずか後のことだった。
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阿 「え、昼の収録？」
マ 「はい。別番組の収録の予定時間が大幅に変わってしまいまして…その影響で」
本来なら昼から夕方のはずだった収録。
聞けば、夜から日付が変わるまでの撮影時間になってしまった。
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阿 「なんとか早く切り上げられない？」
マ 「難しいかもしれないです…
急で申し訳ないんですけど」
阿 「分かった。ありがとう」
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夜まで押してしまってもなんとか早めに切り上げられたら…
少しだけでもAちゃんに顔を合わせられる、そう思ったんだけど
今日はそれは難しい、みたい。
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なんだかんだ2週間かな？
仕事が忙しいっていうのを理由にしたくはないんだけど、本当にその通りで…
お店になかなか行けなくなってしまって。
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今日こそは！
って、そう思ったのになぁ…
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Aちゃん、ごめんね。
今日、お店行けなくなっちゃった。
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なんて、お詫びしたらいいかも分からなくて
そう文章を送ると、返事はすぐに帰って来た。
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阿 「お仕事頑張って下さい、かぁ…」
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ごめんね。Aちゃん。
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彼女らしい気配り。
本当はなんでだよって不満抱いているはずなのに
そんな隙さえ見せない。
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Aちゃんがどう思ってるのかは分からないけど、俺は今
すごく君に会いたい…よ。
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作者名：くろーばー。
| 作成日時：2020年9月10日 20時
