朝、起きたら… (ページ23)

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黒

謝れないまま、撮影が始まり、カメラマンの指示通りポーズをきめていく。

でも気になるのはあべちゃんで、姿を目で探した。

あべちゃんは１人のスタッフさんと楽しそうに喋っていた…
なんか距離近くね？
もっと離れろよ！

カメラマン『目黒くんちょっと顔怖いかな？笑顔でお願い！』
と言われ気付いた。
ダメだ！ダメだ！集中しないと！
なんて思ったけど、集中出来るわけなくて…

イラつく中、撮影はなんとか済んで一旦休憩に。

あべちゃんと話したいけど、タイミングが合わない…
それを感じてか、ふっかさんがトイレに行ってくれた。

黒、緑『…あのっ！』

黒『ぁっ！ごめん！どうぞ…』
緑『こっちこそ…めめから言って？』

黒『…さっきさ、撮影ん時、楽しそうだったね？』

緑『ぇっ？』

黒『スタッフさんと楽しそうに喋ってたじゃん…
あーゆーのってさ、あんまりいい気しない…』

緑『っ、、、ごめん。
邪魔になったかな？スタッフさんが気に遣ってくれて、たくさん話しかけてくれて…
でも仕事の邪魔しちゃダメだよね…気を付ける…』

あべちゃんの悲しそうな顔…
違う！こんな顔させたかった訳じゃない…
何言ってんだ俺！
まず謝んなきゃダメだろ！

謝ろうとした瞬間、
カメラマン『よーし、丁度深澤くんも来たし、撮影始めるよー？』

また謝るチャンスを逃してしまった…

このペアの撮影、まぁ、当たり前に言われるよね。
まずは顎クイ、切ない表情、そして見つめ合う。

黒『…』
紫『おい！なんとか言えよ！恥ずかしいわ』
黒『だって、こんな絡む撮影ならあべちゃんがよかった…』
紫『俺で我慢しとけ！
…もぅ謝れたか？』
黒『まだっす…タイミング逃して…』

チラッとあべちゃんを見ると、さっきのスタッフさんの横にいて…
さっきより距離が近いっ！なんで耳元で話す必要あるんだよ！！！
だから、顔近いだろ！

またイライラが募っていく。

俺らの撮影が終わった瞬間、あべちゃんの元に走りよった。
目の前に立ち『マネージャー、ちょっと話しある…』
と言って、あべちゃんの手を引いてスタジオを出た！

自分で思うよりずっと低い声…
俺…嫉妬してるわ…