朝、起きたら… (ページ50)

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紫

あべちゃんの彼女か…
大学生んときだったかな。

あべちゃんに報告されたわけじゃないけど、なんとなく彼女できたんじゃないかなーって思ってた。

やっぱ同期だし？そう言うちょっとした変化にも気付いちゃうのよ。俺は！

ただ、それについて、何もふれるわけでもなくて、あべちゃんが幸せならいっかと思っていた。

それからしばらくしたある日、楽屋ににきたあべちゃんは苦しそうな作り笑顔を張り付けて現れた。

優しくて甘え下手なSnow Manの末っ子は、こんだけ兄さんがいるのに、頼ることができなくて、１人で抱えて苦しんでいる。
そんなあべちゃんは俺らからしたら守る対象でしかなかった。

話を聞き出そうと、仕事終わりにご飯に誘ってみた。
まぁ、当たり前に断られるわな。
飲んで楽しむ気にはなれなかったんだろう。
だから

紫『ダメかー。悩みあってさ？ちょっと相談のって貰おぅかと思ったけど、またでいいわ。』

緑『…ふっか、あんまり長くはいられないけど、話くらいは聞くよ？』

ゴメンね？あべちゃん優しいからさ、悩みあるっつったら断れないの知ってんのよ？

しかし、自分がこんななのに、人の悩みは聞こうとすんのな？優しすぎるぞ？全く。

いつもの居酒屋の個室に入り
紫『ちょっと飲むっしょ？生でい？』

緑『…じゃぁ、一杯だけ』

乾杯も済ませ、おつまみを食べながら、どうやって聞き出すか考えていたら

緑『ふっか、悩みって？』

ぁー、どうしよ？あべちゃん呼び出す為の嘘だからなー。
考えてなかった。

紫『言いにくいから、もうちょい飲んでからにするわ。』

あべちゃんにもなんとか飲ませると、
顔が赤くなり、目がとろんとしてきた。
そろそろかな？

紫『あべちゃんさ、なんかあったっしょ？』

緑『ぅー？なんか？…ぁっ！俺フラれました！
フラれちゃった…』

紫『そっかぁ。辛かったね？
理由は聞いたの？』

緑『んーとね？私のことホントに好きなの？って言われた。』

不安になっちゃったか。
まぁ、アイドルしてるし普通のカップルみたいにはできないからなー。