朝、起きたら… (ページ35)

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黒

話していると、あべちゃんがｺｿｯとトイレと言って、離れて行った。

芸人『やっぱ、マネージャー美人だね？
これは惚れるわ！
美人マネージャーだと仕事のやる気上がるでしょ？』

黒『そぅっすね。疲れて楽屋戻って、あの笑顔見たら疲れ吹き飛びます。』

芸人『いーなー！俺も美人マネージャー欲しい！
ぁっ！そうだ、Ｐが美人マネージャー探してたらしいから気を付けて？』

と教えてくれて、芸人さんと別れた。

あべちゃん遅いな…
さっき言われたこともあり、心配になってトイレに向かった。

あべちゃんどこ行ったんだろう。
トイレまで行ったけど会わないし、トイレにもいなかった。
あっ！入ってないからね？トイレに入ろうとした女性スタッフに聞いて確認してもらったよから！

…あべちゃん方向音痴だからな…

近くを探していると、肩を抱かれ言い寄られている女の人が、あのスタイルに服、あべちゃんだ！

俺は大声で『あべちゃん！』と呼んだ。

Ｐ『おー！目黒くん！お疲れ』

走りよりながら『お疲れ様です』と答えた。

俺、多分笑えねー！

あべちゃんが嫌がってんのは明らかで、ってか俺がイヤだから２人の間に割って入った。

Ｐ『目黒くん、今日良かったよー？また機会があればよろしくね？』

黒『ありがとうございます。
すいません、仕事の時間で急いでるんでこれで失礼します。』
と一礼して、あべちゃんの手を引いて走った。
そのまま車に乗り込む。

緑『ﾊｧｰ、ﾊｧｰ、ﾊｧｰ、めめゴメン、ありがとね？助かった。』

黒『こっちこそゴメン、守って上げられなくて…』

緑『ぃゃ、ぃゃ、守ってもらったよ？あの人に肩抱かれて気持ち悪かったから、割って入ってくれて助かった。』

マネ『…っ、あべちゃんＰに捕まったの？』

緑『そう。トイレに行ってめめから離れたら見つかっちゃって。』

鈴木くんと話してるのにさえ嫉妬してしまう。
俺は、あべちゃんの手をこっそり握った。

緑『っ！ぇっ？』
あべちゃんがビックリして俺を見るから、俺は空いている右手でシーっと人差し指を口の前に持っていった。

可愛い、あたふたしてる。
顔も真っ赤だよ？
なのに、手は振りほどかないんだね？
これはあべちゃんの優しさ？
それとも期待していいのかな？