31:ごめん ページ32
*
少し奥の場所にあるベンチ。
あまり人が通らないそのベンチに、佐久間は私を連れて座らせた。
「俺言ったよね？気を付けてって。Aちゃんが気を付けてないって訳じゃないだろうし、俺ももっと押して言えばよかったんだけど」
『…んーん、違う。私が悪いの』
涙でぐちゃぐちゃになった顔、枯れ始めた声。
それでも佐久間に謝りたくて、ゆっくり話そうとする。
沢山泣きすぎて、泣きすぎで頭が痛いのか、もともとこれくらい痛かったのか、分からなくなっていた。
『会社から出る時から、…頭が痛くて、多分偏頭痛なんだけどね…』
「…え？」
『雨もどんどん酷くなるし、頭痛も酷くなってきて、足元ふらついちゃってね？…あっちのベンチにちょっと腰掛けたの』
「…うん」
『その時薬飲んだんだけど…薬のせいで眠くなってきちゃってね、少し目閉じただけだと思ったら…寝ちゃってて』
「うん」
『それで、目覚ましたらあの人たちに絡まれちゃってね…ほんとは全力で逃げようとしたんだよ？…でも急に立ち上がったら頭痛と目眩で、…抵抗出来なくて……わ、佐久間…』
そこまで話すと、佐久間は私を抱き締めた。
いつもの佐久間の匂いが、いつもより強く感じられて心地いい。
恐怖で震えていた体もだんだん収まってくるように感じた。
「ごめんね？…怖かったでしょ、よく頑張ったね」
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涼香(プロフ) - 大丈夫ですよ!!こんなことあるんだ！とびっくりしただけなので (2021年2月28日 17時) (
レス) id: 84fc06f980 (このIDを非表示/違反報告)
澄架(プロフ) - 涼香さん» コメントありがとうございます！まさかの同じお名前でしたか！(笑)申し訳ないです〜！更新頑張りますね！ありがとうございます！ (2021年2月27日 20時) (レス) id: 6cf4b7c805 (このIDを非表示/違反報告)
涼香(プロフ) - 面白いですね！最初の人物設定ですずかがでてきてビックリしました。まさか同じ名前になるとはwwややこしくなるので今は名前を変えてます。更新頑張ってください！ (2021年2月27日 18時) (レス) id: 84fc06f980 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澄架
| 作成日時：2021年2月25日 22時
