. ページ22
side S
「ん〜…美味しい…」
「相変わらず美味いわぁ」
ネギが乗っかったタンを頬張って、幸せそうに顔を綻ばせているAちゃん。
まじで幸せそうに食べるな、この子。
見てるこっちが幸せになる。
ライスも口に運んで、口いっぱいモグモグさせてるのもリスみたいで可愛い。
写真に収めたいくらいだけど、さすがに気持ち悪いから堪える。
「……見すぎです」
「うぇ?!そんなに見てた?!」
「すごい視線感じます。見てないで先輩も食べてください」
ほらほら、と小皿に焼けた肉を乗っけてくれて。
俺に見られないようにする為なんだろうけど、こういう気配りが出来るところも素敵だなと思う。
…にしてもあんまり見てる自覚無かったけど、相当俺見てんだな。
自分が食わなくても、Aちゃんが美味しそうに食べてんの見れるだけで十分っていうか、総じてそういうことだから見ちゃうのも仕方ない。
美味しい美味しいとニコニコしながら食べているAちゃんにひとつ質問を投げかける。
「Aちゃん」
「なんですか?」
「目黒の好きなところってどこ?」
「げほっ…」
「大丈夫!?」
咳き込みながらおしぼりを口に当てて眉を八の字に寄せてるAちゃん。
「今日は酔わないようにしないと…」と呟きながら頼んでいた烏龍茶を飲むと、「なんで急にそんなこと聞いてくるんですか」と若干睨まれる。
「こーんなに可愛いAちゃんをトリコにしちゃうんだから、よっぽど魅力あんだろうなーって思ってさ」
「…そりゃ、目黒くんは魅力たくさんありますよ」
また、頬が紅く染まり出した。
さっきとは違う、恋してんだなぁっていう顔で。
自分で聞いたくせに勝手に傷付いてめんどくさい奴だけど、でもどうしても気になってしまったのだ。
「…きっかけとか、あるの?」
「きっかけ、ですか…」
あります、と小声で言われる。
自然と好きになって行ったわけではなく、ちゃんと明確にきっかけがあるんだ。
「というより、佐久間先輩がきっかけでもあるんですけど…」
「……へ?俺?」
思いもよらぬところで登場した俺の名前に、目をシパシパさせてしまった。
1877人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
澄架(プロフ) - きょうこさん» きょうこさん、コメントありがとうございます☺️嬉しいです〜!これからも読んでくださると嬉しいです!ありがとうございます( ˘ ˘ ) (2023年1月20日 12時) (レス) id: 6cf4b7c805 (このIDを非表示/違反報告)
きょうこ(プロフ) - はじめまして(•‿•)お話し読ませて頂いて凄くハマりました!佐久間さん、頑張って欲しいです(。•̀ᴗ-)✧ (2023年1月19日 11時) (レス) @page27 id: 9bcf9b1806 (このIDを非表示/違反報告)
澄架(プロフ) - 咲里以さん» お返事遅くなってしまってすみません…!切ないんです…佐久間さん頑張ってくれ…(私が言うな) (2022年8月13日 20時) (レス) id: 6cf4b7c805 (このIDを非表示/違反報告)
咲里以 - ええ…なんか……ええ……(´°̥̥ω°̥̥`)切ねぇ……(´°̥̥ω°̥̥`)ちょっと佐久間さんホント頑張れ……。゚(゚^ω^゚)゚。 (2022年8月3日 6時) (レス) @page14 id: d6172fab00 (このIDを非表示/違反報告)
澄架(プロフ) - 咲里以さん» コメントありがとうございます🙇♀️嬉しいです〜!やっと新作出せたので、安心しました🫶頑張って欲しい佐久間さん…頑張れ…! (2022年7月29日 22時) (レス) id: 6cf4b7c805 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:澄架 | 作成日時:2022年7月24日 16時