. ページ9
「あー！食った！おなかいっぱい！」
『ふふっ、佐久間くんいっぱい食べてたね』
「あそこに行くと食べすぎじゃうんすよ」
確かに、わかる。
本当にどれも美味しかったし、雰囲気も店員さんもいい人ばっかりで、また行きたい。
素直にそう思ったのは、きっと一緒に来たのが佐久間くんだったから。
『また行こうね』
「え……は、はい！！！」
『え、何その間』
「いや、先輩から誘って貰えると思わなくて…嬉しくてびっくりしちゃいました！」
へへ、と笑う佐久間くん。
本当に嬉しそうに言うもんだから、私もきゅーっと締め付けられる思いになった。
「じゃあ俺家まで送りますね」
『…へ？いいよいいよ、大丈夫！』
「いやいや遅いんで、もう」
『大丈夫だよ…ありがとね、その気持ちだけで』
「先輩」
いいよいいよ、と目の前で横に降っていた手をぱしっと掴まれる。
握られている手も、握ってきてる手も熱い。
私の目をじっと見てくる佐久間くんにドキドキしていれば、
「だめです、女の子が夜道に1人は。…何かあったら俺が死んじゃいますよ」
『……佐久間くんが死んじゃうのは嫌』
「え、そこ？！そこじゃねえんだけど…でもまあ、俺が死ぬのが嫌なら俺に送らせてください」
ね？と追い打ちをかけてくる。
佐久間くんを交換条件にしてくるのはずるいじゃないか。
佐久間くんは全然折れなさそうだから、『お願いします』と言えば、まるで尻尾をぶんぶんと振るう大きな犬みたいに「はい！」と元気に返事をしてくれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白水カル(プロフ) - でかすって方言なんですね_(:3 」∠)_普通に使ってたから知りませんでした。私も東北民です笑 さっくんきゅんきゅんしますね。このお話好きです (2021年8月2日 1時) (
レス) id: 86f4d0e489 (このIDを非表示/違反報告)
澄架(プロフ) - aliさん» ali様 コメントありがとうございます！わーありがとうございます(；；)もうぜひぜひ(笑)何周でもしてください！(笑) (2021年7月6日 17時) (レス) id: 6cf4b7c805 (このIDを非表示/違反報告)
ali(プロフ) - 完結おめでとうございます！そして執筆お疲れ様でした！ 多分、あと5周はすると思います！笑 (2021年7月6日 3時) (レス) id: 120cec0860 (このIDを非表示/違反報告)
澄架(プロフ) - めぐさん» めぐ様〜！いつもいつもコメントありがとうございます！嬉しいです〜！後輩佐久間さん可愛すぎますよね…後輩になって欲しい(？)これからも是非よろしくお願いします(；；) (2021年7月3日 14時) (レス) id: 6cf4b7c805 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 後輩さくまくん最高でした！！やっぱり澄架さんの作品のさっくん可愛くて大好きです！完結おつかれさまでした♪♪ (2021年7月3日 10時) (レス) id: 19a0d7c3e3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：澄架
| 作成日時：2021年6月19日 16時
