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「俺飲み物買って行くんで、先行っててください!」
『私もコーヒー買おうと思ってたから一緒に行こうかな』
「まじすか!やったぁー!」
何がやったーなのかちょっとわからないけど、まぁあんまり深く突っ込まない。
自販機に寄ると、佐久間くんは缶コーヒーを1つ買った。
…あれ?佐久間くん、コーヒー飲めないんじゃなかったっけ?
「はい、どーぞ!」
『えっ…間違えて押しちゃったの?』
「にゃはは!違いますよー!先輩これいっつも飲んでるじゃないですか」
手渡されたのは、確かに私がいつも飲んでるコーヒー。
さすが佐久間くん、周りをよく見てるんだなぁ、と感心する。
お金を渡そうと財布を出そうとすれば「いらないですよ?!いつも迷惑かけてるお礼なんで!」と財布をバッグに戻される。
『…でも』
「先輩にはお世話になってるんで!飲んでください!」
屈託のない笑顔で言われてしまえば、ここで貰わないのも皮肉だな。
ありがとう、とコーヒーを貰えば「んふふ」と満足そうに笑いながら、自分の分のジュースを1つ買った。
「てか先輩、今日いい匂いしますね」
急にそう言われると、彼の顔がぐっと私に近づく。
あまりに急すぎて、後退りする暇もなく、近づいてきた彼の顔にびくっと体が固まる。
「んはは、ごめんなさい!…今日の香水、俺好きです」
今日つけてきたのは、この間買ったばかりの金木犀の香水。
こういうところなんだよね、佐久間くん。
些細な所にも気付けて、周りをよく見てて、さらには顔立ちも整ってる。
身長はあまり高くないものの、意外と逞しい腕だったりと、案の定営業部の女子からはモテモテだ。
…でもやっぱり距離感がバグってる。
ドキドキと動悸が激しくなった心臓を落ち着かせて、「行きましょー?」と先を歩く佐久間くんの後を追った。
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白水カル(プロフ) - でかすって方言なんですね_(:3 」∠)_普通に使ってたから知りませんでした。私も東北民です笑 さっくんきゅんきゅんしますね。このお話好きです (2021年8月2日 1時) (レス) id: 86f4d0e489 (このIDを非表示/違反報告)
澄架(プロフ) - aliさん» ali様 コメントありがとうございます!わーありがとうございます(;;)もうぜひぜひ(笑)何周でもしてください!(笑) (2021年7月6日 17時) (レス) id: 6cf4b7c805 (このIDを非表示/違反報告)
ali(プロフ) - 完結おめでとうございます!そして執筆お疲れ様でした! 多分、あと5周はすると思います!笑 (2021年7月6日 3時) (レス) id: 120cec0860 (このIDを非表示/違反報告)
澄架(プロフ) - めぐさん» めぐ様〜!いつもいつもコメントありがとうございます!嬉しいです〜!後輩佐久間さん可愛すぎますよね…後輩になって欲しい(?)これからも是非よろしくお願いします(;;) (2021年7月3日 14時) (レス) id: 6cf4b7c805 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 後輩さくまくん最高でした!!やっぱり澄架さんの作品のさっくん可愛くて大好きです!完結おつかれさまでした♪♪ (2021年7月3日 10時) (レス) id: 19a0d7c3e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澄架 | 作成日時:2021年6月19日 16時