コーヒーとオレンジジュース 2 【佐久間】 (ページ2)

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50:地味に嬉しいページ2

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「これもちぎっていいの？」

『じゃんじゃんちぎっていいよ』

「はーい！」

普段はあまり料理をしないという佐久間。
手つきを見てれば、確かにそんな感じする。
いつも何食べて過ごしてんだろうなぁ。

なんて思いながら、トンカツは順調に揚がっていく。

「うーわ！めっちゃ美味しそうな色！」

『きつね色ね～ほんと美味しそうだねこれ』

「Aちゃんが作ってんだもん！美味しいに決まってるよね」

『…そう？』

さらっと嬉しいことを言う。
一人暮らしだとご飯を食べさせる人なんていないし、こんなことを言ってくれる人ももちろんいないから、素直に嬉しかった。

サクッ、と揚げたてのトンカツに包丁を入れる。
丁度いい色に揚がったし、衣もサクサクだ。

佐久間が作ってくれたサラダと、私が同時に作ってたスープも用意して、テーブルに置く。

『佐久間はなにか飲む？』

「普段お酒とか飲まないんだけど、何が美味しい？」

『うーん、好みによるんじゃない？私はレモンサワーが好き』

「じゃあ同じので！」

あんまりお酒強くないんだよね、と言いながらコップに注ぐ佐久間。
なんとなく、そんな感じするもんね。
私はお酒強いけど。

『「かんぱーい！」』

出だしからお酒飲みながらのスタート。
1週間頑張ったし、ご褒美だな～と思いながら揚げたてのトンカツを頬張った。

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