偶然は必然だと教えてください。3《青》

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『これで撮影は以上になります！お疲れ様でした！』


無事ライブハウスでの撮影は終わった。

蓮くんはベースを持ってるところをメンバーに見せたいらしく、マネージャーさんにスマートフォンを持たせて写真撮影をしている。


やっぱり絵になるなあ、なんて思いながらこちらの現場の撤収を進める。


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機材もあらかた片付いてきた頃、私服に着替えた蓮くんがこっそりと私に近づいてきた。


目「Aちゃん、お疲れさま。特集どんな風になってるか今から楽しみ。」

　『撮影の合間に確認してたけど、どれもいい写真ばっかりでびっくりしちゃった…！さすが専属モデルやってるだけあるね？』

とんと肘で小突くと、「なんか照れる」と言いながら蓮くんはキャップを深く被り直した。


目「俺、この後マネージャーの車で帰るんだけど…Aちゃんは？この後予定あったりする？」

　『特にないよ。今日は直帰なの！』


目「じゃあ丁度いいじゃん。一緒に帰ろうよ。」

　『えっ、いいの？』

目「もちろん。この時間から電車乗って帰るのもダルいっしょ。」

蓮くんの後ろにいるのはマネージャーさんだろうか？蓮くんの言葉に合わせてうんうんと頷いている。



腕時計を見ると時刻は22:30。
そこそこ夜も更けてきている時間。

率直にいうと、この時間から電車に乗って駅から歩くのはかったるい。


『ご迷惑でなければ、お願いしてもよろしいですか…？』


私は蓮くんの素敵なお誘いに甘えることにした。
　

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