家事、お引き受けいたします。【白】

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そして日曜日。私は村上家に向かった。







｢おはよう！｣


ラ｢……はい｣


｢出かけるから私服に着替えて！｣


ラ｢えぇ…なんでよ｣


｢出かけるって言ってるでしょ。｣


ラ｢僕のことほっとくって言ったじゃん。｣


｢あーあれね。前言撤回するわ。
てことで、着替えておいで。｣


ラ｢はぁ？なんなのほんとに…｣







寝起きの真都くんはいつもに増してご機嫌ななめで
口調までちょっと荒い。


とは言ってもちゃんと私服を着て下に降りてきたから
許してあげよう。







｢よし、じゃあ出発！｣


ラ｢ねぇどこいくの？｣


｢着いてからのお楽しみ〜｣







こうして私たちは村上家を後にした。





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ラ｢なんで……｣


｢どうする？まず何乗る？｣


ラ｢僕受験生なんだけど。｣


｢知ってるよ。｣


ラ｢じゃあどうしてこんなとこ連れてきたの！｣






真都くんを連れてきたのは都内の遊園地。


日曜日ということもあり、
家族連れや学生のグループで賑わっている。







｢よし！じゃあ最初はあれ乗ろう！｣


ラ｢ねぇ聞いてる？｣


｢聞いてない。ほら、行くよ〜｣








私は真都くんの腕を掴み強引に
ジェットコースターの方へ向かった。


遊園地に来たらやっぱ
ジェットコースターは乗らないとね。







キャーーーーー！！！！！


ジェットコースターの乗り場に着くと
悲鳴がより大きく聞こえる。


その悲鳴が絶叫マシン好きの私の気持ちを昂らせる。







｢やっばい！楽しみ！｣


ラ｢……｣







真都くんは全然反応してくれないから
私はひとりで盛り上がってるただのヤバい奴。


でも、真都くんも車体を目で追いながら
少し口元が緩んでいる


ように私には見える。







場所選びは多分正解したようだ。

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