家事、お引き受けいたします。【白】

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Aside





母｢あんた、就活終わったからって
満足してるんじゃないでしょうね。｣


｢は？なに？｣


母｢そんなんじゃ同期に先越されるわよ。
資格とか取りなさいよ。｣


｢別にいらないでしょ。
そういう仕事じゃないし。｣


母｢そんな生ぬるいこと言って。
ただでさえ一年遅いんだからね？｣


｢関係ないよね。それ。｣


母｢あるわよ。だって……ちょっと！A！｣







お母さんの話を無視してリビングを出て


私は自分の部屋に向かった。





｢はぁ……なんなのもう……｣





母親は過剰なほどに私の心配をする。


私のことは全て知らないと気が済まないみたいで


｢大丈夫なの？｣とか｢○○した方がいいんじゃない？｣


と、とにかくいろんなことを言ってくる。





親がこうなってしまった原因は、私。


大学受験に失敗して一浪したせいだ。







｢あぁー…ひとり暮らししたい……｣







前からずっと思っていたこと。


ひとり暮らしをして母親の元を離れたい。


来年は社会人になるし、
そろそろ本格的に進めるべき、


最近はそう感じていた。






パソコンを立ち上げ
"ひとり暮らし 費用"と調べる。





｢げ。こんなにかかるの？｣





サイトに書かれていたひとり暮らしの費用の目安は
思った数倍高くてため息が出た。


親には絶対頼りたくないし、
自分で全額出すことは当たり前。


だけどこの額、
今のバイトだけじゃ何年かかるか分からない。





だから今度は、｢東京 バイト 時給高い｣
で検索をかけてみる。


怪しげなサイトがいくつも並ぶ中
ひとつだけ、目を引くものがあった。







｢……家事、代行？｣

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