家事、お引き受けいたします。【青】

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「そのような社会情勢を加味して･･･」




渡「じょうせい？かみ？」








とりあえず、まずはエントリーシートを書くことから始めた。




まぁみなさんの予想通り、5歳児にエントリーシートなんて書けるはずはないから




私が考えた文章を渡辺さんが書き起こすという禁じ手を使っている。




だけど、予想以上にこの人、漢字が書けない。









「へぇー。渡辺さん、ダンスやってたんですか？」




渡「まぁな。」




「見たいです。」




渡「嫌です。」








「え、江戸川区出身なんですか？」




渡「そうだよ。」




「私のおばあちゃん家あります。」




渡「俺の家の隣だったらめちゃくちゃおもろくね？」








そんなこんなで、なんとか一枚目のエントリーシートを書き上げた。




この会社は少し他の会社よりも締め切りが近いため、就活がどのようなものなのかをわかってもらうためにお試しとしてやることにした。







「渡辺さん、スーツ持ってますか？」




渡「あるよ。ダンスの公演で着たやつ。」




「ちょっと着てみてください。」




渡「格好よすぎてぶっ倒れるかもよ？」




「はいはい。楽しみにしてますよ。」




渡「どこにしまったっけなー。」







そう言いながら寝室へと消えてから数分後、スーツを着こなした渡辺さんが部屋からでてきた。




―――――確かに。格好いい･･･これはやばいかも。







渡「やべー超ぴったり。体型変わってなかったわ。」




「あ、あぁ。」




渡「ん？どした？もしかして、格好よすぎて惚れちゃった？」




「ち、違うって！」




渡「なに、図星だった？」




「もーほんとに･･･」




渡「なに照れてんだよ。こっちまで恥ずかしくなるわ。」




「早く脱いでください！」








顔が赤くなっていることが自分でも分かって、非常に恥ずかしい。

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