恋セヨオトメ【黄】

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『それでは、最後の種目となりました。
クラスの代表によるカラー対抗リレーです。

選手のみなさんは
自分のスタート地点に移動してください。』







カラー対抗リレーは、
1.2年の男女はトラックの半分、3年は1周を走る。


順番は基本的には
1年女子、1年男子、2年女子……と続いていく。


だから本当は第3走者だったんだけど
先輩と順番を代わったから
最後から2番目の第５走者となった。







岩｢緊張してんの？｣


｢思ったより…｣


岩｢まぁ確かに学校中の奴が見てるからな。｣


苺｢A聞いたよ！？
3年女子のとこで走るんだってね？？｣


｢苺花先輩！｣


岩｢これは因縁の対決になるな。｣


苺｢因縁とか言わないでよ！
負けるかもしれないんだからね？｣


｢いやいや！苺花先輩には勝てませんって！｣


岩｢おい吉田、そんな弱気でいいの？｣


｢弱気なわけじゃ…｣


苺｢ねぇー！私の可愛い後輩いじめないでよ！｣







いつもの感じの会話のおかげで緊張が解れた。


むしろ、なんか楽しみになってきた。







『位置についてー、よーい、どん！！！！！』







気がついたら競技が始まっていて
1年生の女の子たちがトラックを走っている。


黄色のバトンを持った子は前から3番目だった。







岩｢1位取ろうな。｣







岩本先輩はそう言って私の前に拳を突き出した。







｢はいっ！！｣









岩本先輩と一緒のチームで
リレーを走るなんて、最初で最後。


絶対に勝って、先輩と一緒に喜びたい。


そう心の中で願いながら
私は岩本先輩の拳に自分のをぶつけ、力強く頷いた。








『あっ！黄色チーム、転倒してしまいました！』







だけど、神様はそう簡単に
私たちを勝たせてはくれないみたい。

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