恋セヨオトメ【黄】 (ページ22)

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Aside

逃げんなよ、って笑いながら
私の髪の毛をわしゃわしゃする先輩。

いつもみたいに目がなくなってる。

岩本先輩のこの笑顔が大好きで、
見るといつも幸せな気持ちになる。

自然と私も笑顔になるの。

岩｢じゃー戻るか。
あいつら、吉田のこと待ってるぞ。｣

｢……はい！｣

"助けてやる"

その言葉が何回も何回も頭の中で繰り返されていた。

すごく頼もしくて、かっこいい。

苺｢A〜！｣

｢あっ！はい！｣

苺｢照に励ましてもらった？｣

苺花先輩たちの方へ戻ると、
みんな何も変わらない様子で私を向かえてくれた。

岩本先輩だけじゃない。

苺花先輩だって、他の先輩だって
みんな私の憧れだ。

やっぱり私が追い続けていた背中は
間違っていなかったんだなと

心から思った。

｢岩本先輩のおかげで頑張れそうです。
さっきはすみませんでした。｣

『全然いいんだよ！
みんなあるもん。上手くいかない時！』

『そうそう！』

苺｢さっすが部長だね〜？照？｣

岩｢うるせー(笑)｣

岩本先輩と苺花先輩ってすごい仲良いんだよね。

苺花先輩といる時の岩本先輩って
なんかいつもと違うっていうか

普通の高校生って感じ。

たまにしか見せないあの笑顔を

苺花先輩にはずっと見せてる。

苺花先輩は私の知らない岩本先輩を
たくさん知ってるのかな。

いいな。

羨ましいな。

私だって、岩本先輩ともっとたくさん話したいよ。