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次の日。
朝の道のり、休み時間、お昼ご飯、教室までの移動。
言うタイミングなんていくらでもあったのに
完全に全て逃した。
そしてあっという間に放課後になってしまった。
やばい……1日終わっちゃうよ……
明日にしようかな…
自分の席で帰る準備をしている康二を見て
そんなことを考えていたら、
『渡井さん。ちょっといい？』
あの子が話しかけてきた。
｢う、うん。｣
『教室だとうるさいからあっち行こう。』
私たちは昇降口とは反対にある階段へ向かった。
帰りの時間にこの階段を使う人はあまりいない。
『あの、さ。』
｢うん。｣
『渡井さん、康二くんと付き合ってるの？』
｢えっ……？｣
『噂あるから。どうなのかなって。』
｢えっと…｣
『付き合ってないなら、私、もらってもいいよね？』
｢もらうって…｣
『告白する。
康二くん、押しに弱そうだし。』
どうして。
どうしてこの期に及んでまだ隠そうとしてんのよ。
もうやめるって決めたでしょ。
｢あの…ね｣
『ん？』
｢付き合ってる。康二と。だから……｣
だから。
｢康二は…渡せない。
康二が私を嫌いになるまでは絶対に。｣
言ってしまった。
もう、嫌われても仕方ない。
でも後悔はしていない。
『なーんだ。ちゃんと両想いじゃん。』
｢えっ？｣
『私、もう康二くんに振られてるよ。』
｢振られてる…？｣
『付き合ってる人がいるからって言われた。
誰って聞いても全然教えてくれなくてさ。
まぁでも噂的に渡井さんだろうなーって思った。』
｢そう…なんだ。｣
『でもね、俺は彼女のこと大好きだけど相手は優しさで俺といてくれてるのかもしれんって言ってた。
だからもしかしたら私が入る隙があるのかなーって思って、今日渡井さんに聞いたの。』
優しさで俺といてくれてる……？
そんなわけないじゃん。
『私には勝てないって分かってよかったよ。
でも、それはちゃんと康二くんに
伝えた方がいいと思う。』
そうだ。明日なんかじゃだめだ。
今日じゃなきゃ。
今じゃなきゃ。
私はお礼を言って、走って教室へ戻った。
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ひなの(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます！次のお話もワクワクさせられるように頑張りますね！ぜひ楽しみにしててください！ (2021年7月19日 19時) (
レス) id: 65ac30d659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 面白い作品で更新される度にワクワクでした！次回のお話も楽しみにしています。これからも更新頑張ってください！ (2021年7月19日 8時) (レス) id: d58c251680 (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - ちゃさん» コメントありがとうございます！そう言ってくれると嬉しいです！これからも頑張って書きますね(^^) (2021年6月24日 12時) (レス) id: 65ac30d659 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃ - 素敵な作品でとても面白いです！これからも応援させていただきます！ (2021年6月24日 7時) (レス) id: d03f825d66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひなの
| 作成日時：2021年6月23日 22時
