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「いやいや…席前後だからだよ?
休み時間とかは康二もいるじゃん。
なんもないって。」
向「……そっか。そうやな!ごめん!
気にせんといて!」
渡辺くんとは本当になにもない。
私には康二しかいない。
なのにそれが伝わってない。
向「そうや!俺な、テニス部入ることにしたで!」
「え、もう決めたの?」
向「テニスコートがめちゃくちゃ良いんよ!
さすが雪女やわ〜金かかっとる!」
「あーうちの高校部活力入れてるからね〜」
向「また、見に来てな?……いつでもええから!」
「うん、行くよ。」
気を使って話を変えて、
無理して元気よく振る舞っている。
電話越しでもそれが分かった。
今までは言いたいことがあれば私にぶつけてくれた。
それを嫌だと思ったこともないし、
むしろ素直で可愛いなって感じていた。
私の性格は康二とは真逆で
自分の伝えたいことは心の中にしまって
伝えられないタイプ。
誰に対してもそうやって生きてきた。
だからどうしたらいいのか分からない。
康二を安心させたいけど、
何をするべきなのか分からない。
私は、何も気づいていないフリをした。
これが正解なのかもわからずに、
いつもと同じように振舞った。
向「じゃあ俺そろそろ寝るわ。」
「あ、うん。」
向「じゃあ、また明日な。おやすみ。」
「ん……おやすみ。」
電話を切って充電器とつなぐ。
部屋を暗くして、私も眠りについた。
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ひなの(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます!次のお話もワクワクさせられるように頑張りますね!ぜひ楽しみにしててください! (2021年7月19日 19時) (レス) id: 65ac30d659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 面白い作品で更新される度にワクワクでした!次回のお話も楽しみにしています。これからも更新頑張ってください! (2021年7月19日 8時) (レス) id: d58c251680 (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - ちゃさん» コメントありがとうございます!そう言ってくれると嬉しいです!これからも頑張って書きますね(^^) (2021年6月24日 12時) (レス) id: 65ac30d659 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃ - 素敵な作品でとても面白いです!これからも応援させていただきます! (2021年6月24日 7時) (レス) id: d03f825d66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなの | 作成日時:2021年6月23日 22時