家事、お引き受けいたします。【橙】

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今日はミートソースパスタをつくった。


少し大きめなミートボール入りの
豪華版。


家じゃこんなのつくらないけど、
向井さんにまた、喜んでもらいたかった。







向｢お店のやつみたいやね。｣


｢それは言い過ぎ。｣


向｢ほんまに思ってるんよ？｣


｢そう？じゃあ、ありがと。｣







分かりやすくニヤける私。


向井さんの言葉はやっぱり嬉しい。







向｢今日な、瀬尾さんのご飯楽しみすぎて
お昼抜いたんよ。｣


｢えー？ そうなのー？｣


向｢抜いて正解やったわ！｣


｢ふふっ、そっか。
今日はおかわりあるからたくさん食べてね！｣







向井さんの美味しそうな顔は
なんかずっと見ていられる。


可愛い。







向｢なぁ、瀬尾さんは食べへんの？｣


｢うん。私は仕事中だからね。｣


向｢お腹空くやん。｣


｢でも慣れちゃったし、全然大丈夫。｣


向｢そうなんかぁ…｣


｢洗濯物やってくるね。｣






ベランダに出て、洗濯物を取り込む。


角ハンガーに掛けられた洗濯物ものたちは
ちゃんと風通しが良くなるように干されていた。


私が一人暮らしをしていたときは
こんなこと知らなかった。





やっぱり、向井さんには家事能力がある。





初めて会った時から思っていたけど、
向井さんはどうして家事代行を雇っているんだろうか。


自分の力で十分に生きていけるのに。





そういえば、仕事は？
何をやっているんだっけ。


資料には書いてなかったんだよな。


でも、ワイシャツとかは洗濯されてないから
スーツを着ない職業？


関西出身っぽいけど上京してきたのかな。








向｢ごちそーさまぁ！！｣


｢あっ、うん！｣







関われば関わるほど
あなたのことをもっと知りたくなる。

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