家事、お引き受けいたします。【桃】

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大介は本契約をしてくれて、
私は正式に大介の家事代行を務めることになった。


嬉しいような、辛いような、そんな感情のまま
私は家に向かった。







｢こんにちは。｣


佐｢はーい！｣







玄関から顔を出した大介を見て
なんだかドキリとした。


私は大介の姿を見ることに、
まだ少し慣れていないみたいだ。







｢おじゃまします。｣


佐｢どうぞー！｣







私が来ると知っていたからか、
部屋はなんとなく片付いている。


まぁでも"とりあえず"感がすごくて、
気になるところはたくさんあった。


何分か前に慌ててやったんだろうな。







｢今日は部屋の掃除しますね。｣


佐｢はっ！掃除！｣


｢……なにか？｣


佐｢それは、これの中も！？｣


｢できれば…？｣







そう言うと大介はそのクローゼットらしき箱を見て
やばい…とボソッと呟いた。







｢やめたほうがいいですか？｣


佐｢いや、そういうわけじゃないんですけど。｣


｢……？｣


佐｢刺激が強いというか……なんというか。｣







え、なに……？そういう感じ…？


大介ってそんな男の子だったっけ…







佐｢まぁいいです！はい！どうぞ！｣







大介がそのクローゼットらしき箱の扉を開けると、
そこにはフィギュアやポスター、Tシャツが詰まっていた。


見覚えのあるキャラクターがたくさんいる。






佐｢最初にこれ見ちゃったらびっくりするでしょ！｣







そうだった。


この人、超がつくほどのアニメオタクだった。

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