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渡辺さんはあの日と同じように5階のボタンを押そうとして、手をひっこめた。
そうですよね、だって私がもうすでに押してるから。
エレベーター内に訪れる静寂。
乗り込んできた瞬間にどうも、くらい言っておけばよかったかな…
けど、動き出したエレベーター内で挨拶するってなんか気まずくない？
…う、気まずい。
心なしか渡辺さんから見られているような気がする。
視線が痛いってこういうこと言うのか…
早く着かないかな…という思いを込めながら現在地を示す電子パネルを見上げたけど、
エレベーターの速度が変わるわけない。
あぁ、もう早く着いてほしい…
多すぎた買い物袋のせいで指が痺れている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ようやく到着して扉が開く。
長かった…ふうと一息つくと後ろから、
渡「…降りなよ。」
そうぶっきらぼうに言いながら『開』のボタンを押す渡辺さんがいた。
『あ、…すいません…ありがとうございます。』
お言葉に甘えて先に降りると、遅れて渡辺さんも降りてくる。
ていうかあって二回目で敬語なし？
まぁ、渡辺さんのほうが年上っぽいけども！
それにこの間はすみませんでしたとかもないんだ！
また、モヤモヤとした何かが積もっていく。
その何かは自然と私の足を速めさせた。
504号室の前で立ち止まった渡辺さんを追い抜き、自分の部屋の前に立つ。
あぁもう、荷物が多いせいで鞄から鍵を出すのめんどくさい…
一回置くしかないか、と荷物を置こうとすると
渡「ねぇ、鍵。どこにあるの？」
『え、』
渡辺さんがすぐ横に立っていた。
『あ、えっと…鞄の中です。』
渡「さすがに鞄あさるのヤだから、荷物。貸して。」
そう言って渡辺さんはひょいっと二つの買い物袋を私から奪い取った。
『す、すいません…い、今開けます…』
オートロックの扉を開けて、渡辺さんを中に招き入れた。
『あの玄関で大丈夫ですので…』
渡「どうせ中まで運ぶんでしょ？いいよ別に。」
そういうと渡辺さんはずんずんと中に入って行ってしまった。
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小豆(プロフ) - しょぉたくんさん» 初めまして。コメントありがとうございます！続編の方開設しました。引き続きよろしくお願い致します！ (2020年9月10日 20時) (
レス) id: 702e6b81f5 (このIDを非表示/違反報告)
しょぉたくん(プロフ) - 初めまして(^ ^)続編楽しみです(^ ^)頑張ってください(^ ^) (2020年9月10日 19時) (レス) id: 5309a4ac30 (このIDを非表示/違反報告)
小豆(プロフ) - らいなさん» 初めまして、コメントありがとうございます！レトルトのくだり私もお気に入りです笑引き続きよろしくお願い致します！ (2020年9月7日 2時) (レス) id: 702e6b81f5 (このIDを非表示/違反報告)
らいな(プロフ) - 初めまして。いつも更新通知楽しみにそわそわしながら、楽しませて頂いてます！レトルトのくだりがツボすぎて思わずコメントしちゃいました笑 更新大変かと思いますが、続き楽しみにしてます！！ (2020年9月7日 1時) (レス) id: 5b09cc1f1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小豆 | 作成日時：2020年9月1日 16時
