“女の子”ではなく超絶可愛い“男の娘”【男主】 (ページ21)

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プラベエンカウントページ21

・田中樹side

田「あれ？なぎちゃんじゃないっすか」

「あ、樹じゃん。久しぶり」

俺が視界に入れた時の気を抜いたような表情から一変、ニコニコとしたいつもの可愛いなぎちゃんになるのに、やっぱりSnowManの中で一番怖いのはなぎちゃんだと再認識させられる。
何も映さない冷めきった目と表情は、阿部ちゃんを除いて多分俺しか知らないんだろうな。

田「何してたんっすか？」

「新しいメロディーと歌詞のインスピレーションが湧くまで適当に過ごしてる」

そう言いながら自然に俺に飲み物を奢る辺りがかっこいい。
俺より小さい背ながらも、やっぱり先輩なんだなぁ、なんて思ったり。

田「？作詞作曲なんてやってましたっけ？」

「高校生の時からね、自己満足でやってるよ」

田「！？マンズ兄さん達知ってるんすか？」

「ん～言ったことはないけど、亮平辺りは勘ずいてそう」

付き合い長いからね、と付け足すように言うなぎちゃんの表情は冷たさの欠片もなく、完全に愛しいものを語る目。そんなんだから、俺も冷たい目は幻だったんじゃないかって何度も思った。

田「阿部ちゃんなら気づいても言わない可能性あるもんな～」

「でしょ？亮平っていい人だから」

軽く首を傾ける仕草があざとい。これ素でやってんの？女子じゃん。
というか、マンズ兄さん達の中で一番沢山先輩後輩との繋がりがあるだろうなぎちゃんが、一番掴めないってどんな話なんだ。ばったりプライベートで会うのは初めてで、こっちだけ妙な緊張感。

「あ！」

田「え、何？」

「樹この後暇？暇なら買い物付き合ってよ！」

田「え～、いいっすけど、どこいくんすか？」

「服屋さん。今なら特定の系統以外なら樹のタイプの姿してあげるけど、どう？」

田「マジすか！？」

「ちゃんと俺に似合うやつ選べよ？」

やっべ、ラッキー。
なぎちゃんがなぎちゃんでよかった。

「本当はクリスマスプレゼント探しに来たんだけど、流石に中身樹に知られるのは企画的によろしくないからね」

田「曲作りは？」

「一応サブのつもりだったけど、気づいたら結構そっちメインになっちゃってたね」(笑)

田「できたら聞かせてくださいよ」

「樹が俺のオタクムーヴかますの控えるなら」(笑)

というわけで、実質デートです。
いつもはマンズ兄さん達にガード張られてるから滅多にないし、超ラッキー。

「後で照に自慢しよ」

田「ちょっと待って」←